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第16話 *
「顔が見えなければいいんだろう」
夕侑を後ろから抱きしめ、耳に噛みついてきた。
「――ぁ」
「本当は、俺だけが抱くつもりだったのに」
そう言いながら、大きな手で夕侑の胸や腹をまさぐり始める。
乱暴な手つきだったけれど、まるで待ちかねたかのように身体はそれを受け入れた。
「獅旺だけじゃ、大谷君は嫌がっておびえたろ?」
「……ぁ、ん」
白原が再び性器に触れてくる。重なったリングがシャラシャラと涼しげな音を立てた。
「楽器のようだな」
獅旺が夕侑の耳元でささやき、膝裏に手を入れて両足を大きく割りひらく。
「あ、ヤだっ」
あらわになった股間を見ながら、白原が呟いた。
「ふうん、奥はこうなってるのか。これじゃあ挿入できるのは指ぐらいだな」
貞操帯の尻側には、後孔の部分に直径三センチほどの丸い孔があいている。縁が外側に盛りあがりぎみの形状は、獣人の太い性器がそこを通過できないしくみになっていた。
「じれったい。壊してやりたいなあ」
白原は口角をあげて、夕侑の濡れた後孔に指をさし入れた。グリグリとかき回して奥を刺激する。
「ぁ……ん、や、……んっ」
「いい声で鳴く」
後ろの獅旺が、耳元で呟いた。低く艶のある声に、胸がジンとくる。
「本当だね。こんな可愛い誘い声の子は、めったにいないよ」
白原が夕侑の性器をもてあそびながら、自分のスラックスの前をくつろげた。
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