6 / 36
第5話
やがてナガは、わざわざイナスにその顔が見えるようにリーンを腹這いにベッドへと押し付け、腰を高く上げさせて挿入した。
激しく突き上げられ、揺さぶられるリーンの白い体はうっすらと薔薇色に染まり妖艶だった。
珠の汗が流れ、硬く閉じられた瞳からは涙がこぼれる。
「ん、ふッ。んうぅッ」
肌をたたく乾いた音に混じって、リーンの苦しそうな声が響く。
戦闘においては自信がないが、セックスに関してはサディストではないと自負していたイナスだった。
しかしナガにいたぶられるリーンの姿に、体が熱を持ってきた。
中心が、熱く充血してきた。
思わず我を忘れかけたその時、ナガの怒声があがった。
「どうした、啼け! 声を出さんか!」
「んんンッ!」
意地で啼かないリーン。
そしてそのままナガは果て、リーンの体内からペニスを引き抜くと乱暴にベッドから蹴り落とした。
はあはあと息を荒げるナガは、ふと今気づいたようにイナスの姿を見とめて罵った。
「何を見ている。さっさと出て行かんか!」
やっぱりつきあいきれねえ、と肩をすくめ、イナスはできるだけ平静を装って寝室から退出した。
ともだちにシェアしよう!