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第40話

 その次の日。那智は今まで通り学校生活を送っていた。 啓吾とバカみたいな話をして、所々で優也がつっこみを入れる。...っていっても、漫才みたいに激しくではなくクールにさり気なく、だ。  かわったことと言えば1つだけ。それは今日から湊との約束はもう終わったということ。  昨日は特に湊からはメールも電話も来なかった。  期待をしていなかったといえば、嘘になる。でも今は湊と会うことを避けたかった。  だから朝も、湊に会わないよう啓吾を道連れにして学校にはわざと遅刻していった。  そうして学校に着いた時すでに1時間目が始まっていたため、強制的に優也も呼び出し今こうして屋上で生徒3人堂々とサボっている。  しかしそんな時間も長くは続かず、1時間目の終わりを告げるチャイムによって終わらされた。  「教室にでも行くか」  「えー、まだここにいようぜ?教室に戻りたくねぇよ」  優也が立ちあがり、教室に行こうといってきたが俺は戻るのが嫌で、首を横に振って反対した。  「いいから早く行くぞ、那智。次の授業数学だろ?俺単位やばいからサボれねぇんだよ」  「うっわ、引きずるな啓吾!だーっ、わかった!行く、行くって!」  俺の制服を掴みズルズルと扉の方へと引きずって行く啓吾に俺は観念して立ちあっがった。  引きずられたせいで制服が汚れ、ジト目で啓吾を睨みながらその部分を叩いてほろう。  「お前ら、ホント見てて飽きないな」  「うっせ。今度優也も引きずってやるからな」  悪党の捨て台詞のようにそう吐き捨て、俺は一番乗りに屋上の出口を通り抜けた。  ―  ――  ―――  ―ふぅ~、よかった...会わなくて、  教室に着いた瞬間、俺は安堵の息を吐いた。 それはもちろん、ここに着くまでの間に湊に会わなかったからだ。  もう、啓吾たちと話しながらも、意識はそちらにばかりいってしまっていた。  まぁ、もう湊と会うことも特にないかもしれないし、俺が自意識過剰なだけかも。  と、思っていたのだが...  「やっと見つけた」  「っ!?」  教室に一歩踏み出した瞬間、まさかの人物の声が動きが止まる。  その気配に気がついていなかっただけに那智は驚き、静かに後ろを振り向いた。  「...湊、」  そこにはやはり、といった感じで湊が立っていた。

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