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第4話

(あ、このままだと、キスしちゃう)  でも、これはきっと夢だ。  真悟のことばかり考えて寝たから、夢に出てきちゃったんだ。きっと。  そう思ったら、気が大きくなった。  そのまま、真悟とキスをした。 「!?」  温かなはずの唇が、氷のように冷たい。  思わず離れた塁をあざけるように、真悟は声をかけて来た。 「どうした、人間。お前は、この男に恋焦がれているのではないのか? もっと喜べ」  塁は、頬をつねった。  夢じゃない。  では、この真悟は一体!?

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