4 / 35
第4話
(あ、このままだと、キスしちゃう)
でも、これはきっと夢だ。
真悟のことばかり考えて寝たから、夢に出てきちゃったんだ。きっと。
そう思ったら、気が大きくなった。
そのまま、真悟とキスをした。
「!?」
温かなはずの唇が、氷のように冷たい。
思わず離れた塁をあざけるように、真悟は声をかけて来た。
「どうした、人間。お前は、この男に恋焦がれているのではないのか? もっと喜べ」
塁は、頬をつねった。
夢じゃない。
では、この真悟は一体!?
ともだちにシェアしよう!