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第19話

 ふわり、と頬に風を感じて塁は目を覚ました。 「熟睡して待つとは、珍しいな。人間」  は、と気づくと、開いた窓際にナハトが立っていた。 「真悟。起きて。起きてくれよ、真悟!」 「う~ん。ん……?」 「しかも今夜は客までおるとは」  むっくりと起き出した真悟を見て、ナハトはわずかに驚いたようだった。 「これはこれは、本物のお出ましか」  喉で嗤うナハトに、真悟は寝起きとは 思えない眼差しを向けた。 「こいつが俺の偽物か。ふん、俺の方がイケメンだぜ」  強気の真悟に、ナハトは興味をひかれたようだった。

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