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第一章・6
「私が欲しい白は、もっとこう。何物にも侵されない、純白!」
「また、悪い癖が始まりましたね」
「悪い癖、とは何だ。この情熱、お前には伝わらないのか?」
どうでもいいですが、早いところ顔を洗ってください。
そう言って、洗面器をベッドサイドに置くピキだ。
「ピキ、お前は私の何だ?」
「秘書ですけど」
その秘書に命ずる、とヴェルフェルは勿体ぶって宣言した。
「純白の羽の持ち主を、探し出して私に報告せよ。今日中にだ!」
その言葉が終わるや否や、ピキはダッシュで寝室を飛び出していった。
こういう時の主の言いつけは、最優先事項だ。
できなければ、剣呑なお仕置きが待っている!
「ピキ、朝食は?」
しかしもう、ピキはヴェルフェルに構ってはくれなかった。
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