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第二章・11
「素晴らしい悪事だ」
「悪魔的にはそうかもしれませんが!」
「いや、失敬。正体を明かさずに悪事を行うのは、確かに私の美学にも反する」
比呂士は大きく伸びをした。
「いいだろう。明日にでも、その少年に会ってみよう」
「ホントですか!」
ただし、条件がある。
比呂士は条件として、輪を再び屋上へと連れ出した。
「さあ、美しい羽を見せておくれ。私の輪よ!」
「そういう言い方、やめてください……」
しぶしぶ翼を広げて見せた輪に、比呂士は擦り寄った。
そして純白の羽を手に取り、うっとりとした声を上げた。
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