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第二章・12

「おぉ、これぞ美の結晶。至高の純白の羽」  頬ずりし、顔を埋め、モフる。 「やめてください、くすぐったいです!」  そこへ、もう一人屋上へあがって来た者がいる。  輪は素早く翼を隠した。 「誰だ?」  お楽しみを邪魔された比呂士は不機嫌だったが、輪は緊張した声を上げた。 「山本くん!」  山本は二人に気づかないまま、真っ直ぐに防護柵へ近づいてゆく。  そして、ためらいもなくその柵をよじ登り始めたのだ! 「羽も無いのに飛ぼうというのか」 「違います! 山本くん、いけない!」  輪は、山本の傍へ走った。

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