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第二章・19
見上げた天使魂だ、と比呂士は手を叩いた。
「私が天使長なら、いますぐにでも天使に昇格させてあげたいくらいだ」
「それじゃあ」
いいだろう、と比呂士は頷いた。
「ただし、その間私はお前が逃げ出さないよう、教師としてこの学校で見張っている。いいな?」
輪は、承知した。
逃げ出す、だなんて。
「僕も天界の眷属のはしくれ。そんな不名誉なことはしません」
「威勢のいいことだ」
眠りこけている山本を背負った比呂士と一緒に、輪は屋上から降りて行った。
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