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第三章・4

 一生懸命がんばって、天使になるはずだったのに。  天使長様の元で、天界の平和を守るつもりだったのに。  だのに僕は、涼宮先生のマンションに連れ込まれている。  バスルームでシャワーを浴びて、ベッドでの儀式に備えている。  シャワーを終え、バスルームから出た時に、外気の冷たさに震えた。  これから経験するであろう屈辱を思い、震えた。 「お風呂、ありがとうございました」 「ちゃんと羽も綺麗に洗っただろうな?」  元はと言えば、それが目当ての比呂士なのだ。 「洗いました。ていねいに」 「よろしい」  では、と比呂士は輪の肩を抱いて寝室へいざなった。

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