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第三章・14

 いつのまにか白い翼を晒し、シーツに擦り付けている輪。  瞳は涙に濡れ、腰は淫らに波打っている。  その姿に、比呂士は早々に限界を感じた。 「まさか天界の眷属が、このような痴態を見せてくれるとはッ!」  まるで何もかもが初めての少年に、これほどまでに早くエクスタシーを感じるとは思わなかった。  奇妙な感動すら覚えながら、比呂士は輪の体内に注ぎ込んだ。 「んあぁ! いやぁあああ!」  大きく背を反らし、再び精を吐く輪の姿が隠微だ。  だが、軽蔑はしなかった。  この大悪魔・ヴェルフェルに抱かれて、ここまで堪えて拒絶して見せた者など、今までいなかったからだ。

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