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第五章・3
動画の俳優がやっていたように、ゆっくりと手で擦る。
ていねいに、一生懸命、輪は奉仕を始めた。
(ふてくされるかと思ったが、素直だな)
比呂士は、そんな輪を可愛く思った。
いずれは天使になろうという存在だったのだ。
心根の素直さは、天性のものなのだろう。
「なかなかいいぞ。心地よい」
「ホントですか?」
褒められて嬉しくなったのか、輪は比呂士のペニスにそろそろと唇を近づけてきた。
ちゅ、と先端にキスをされ、比呂士は心臓が打つ思いだった。
何と愛らしい!
こんな愛撫は、初めてだ。
柄にもなく期待を込め、悪魔は天使のフェラチオを観察した。
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