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第五章・6

「口がお留守だぞ。正直に言え。挿れてください、犯してください、とな」 「っく。そんなこと、口が裂けても言いません」  強情な奴だ、と比呂士は輪の性器をやんわり握り込んだ。 「あ! やめッ!」 「こんなに張り詰めて。何だ、これは。ん?」  輪は、恥ずかしさに見悶えた。  しかしそれには、性的な艶も含まれていた。 「欲しいだろう。もう、この味を覚えたのか。悪い子だ」  比呂士は無造作に輪の両脚を開くと、そのままぐいぐい腰を進めた。 「ぃやッ! や、やめ、てぇッ!」 「声が悦んでいるぞ」  輪は、必死で訴えた。 「今夜は、ヘラチオだけだ、って!」 「フェラチオ、だ!」

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