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第七章・4

「ケッ、くだらねぇ奴」 「でも、すっげぇ可愛いじゃん」 「増田の奴、俺らのことを西丘にチクッてんのかな」  そのうち一人が、醜悪な顔で不吉な言葉を吐き出した。 「な、卒業祝いに、西丘クンをいただいちゃおうか」 「どうやって?」 「名案、思い付いたんだよ」  4人はかたまって、悪だくみを話し合った。  決行は、明日の放課後。  いやらしい凶悪の視線を受けていることも知らずに、輪は増田と話していた。  

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