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第七章・24

「あれっ?」 「どうした」  輪は、比呂士と夕食の席に着いていた。 「今日、何日ですっけ」 「21日だ」  おかしいな、と輪は首を傾げた。 「22日じゃないですか?」 「21日で間違いない」  そんなことより、と比呂士はワインを干すとわずかに身を乗り出した。 「明日の放課後、出かけるぞ」 「どこへですか?」 「デートだ」

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