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第九章・8

 自分の後に、輪にもシャワーを使わせた比呂士は、まだ明るいうちから彼を寝室へ連れ込んだ。 「比呂士先生。こんな時に……、エッチだなんて……」 「こんな時だからこそ、だ」  いつもより、濃厚なキス。  比呂士の舌は、輪の咥内を容赦なく蹂躙した。  歯列をなぞり、歯茎をつつく。  喉奥まで舐めとり、上顎を擦る。 「ん、っふ。あ、ぁん。っうん……」  くちゅぴちゃと唾液を絡ませ、輪も応じた。  比呂士の舌を舐め、唇を食んだ。 「キスも巧くなったな」 「ふふっ」  ようやく、輪の頬に赤味が戻ってきた。  混み入った話は、終わった後だ。  比呂士は少し安堵して、輪の身体を弄り始めた。

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