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第44話

-泉-  悶々(もんもん)としてシコって寝たけどなんか口が寂しい。のっちの口ン中気持ち良かった。指で(ベロ)混ぜてみたケドなんか違う。別にぼくは口ン中が性感帯ってワケじゃないケド、のっちとのキスはがっついたセックスとは違ってじんわりした気持ち良さがあった。上品な感じの。シコりたいとかそーゆームラムラとはなんか違う、ちょっとじんわ~りした深い感じの気持ち良さ。こっちのほうがまだ考える力残っちゃうからなんかやらしー。のっち、別に色気あるとか女みたいとかじゃないんだケドな。まぁちょっと元気なガキっぽいかわいいカオしてるかなってくらいで同じくらいの女からはあんまモテなさそう。そーゆー話も聞かないし。サッカー部っていうモテの結晶みたいなトコでも下から数えるくらいだし。モテるなら年上からか。やっぱ弟とかペットの犬って感じなんかな。口ン中掻き回してなんかやっぱり違った。明日あったら口借りよ。ぼくそーゆーの気にしないし。女疑惑ある王子様に怒られちゃーかな。ま、いいや。  のっちはクラスにいた。王子様は傍に居なかったけどベランダすぐ近くの席にいてのっちのコト見てた。目からビーム出すみたいに。のっち目当てにC組に入った。完全アウェイ。肌に合わない雰囲気。ちょっと真面目っつーか、身内で楽しくやれてます、みたいな。でもこのクラス、1人自殺者出てんでしょ。でも花瓶が乗ってる机はなかった。あれ?まだ生きてんだっけ。 「のっち、のっち、会いに来たよ」  大柄な野郎の膝に乗せられてるのっちを頬杖をついて(ゆかり)も見てたケドぼくを目にした途端生理前の女みたいにキィキィしだした。のっちはおっぱい揉まれててその手付きでこの大きなやつ童貞(ドーテー)だなってすぐ分かった。強いて説明できるならなんか指に芯があるっつーか、男の勘。もっと繊細に緩急付けなきゃ女は感じないんだって。のっちはどこからどう見ても男だケド。ンだってぼく男相手にしたことないもんよ。王子様みたいにホモじゃないし。っていうか王子様は女から男になって男が好きって訳分からん。男が好きならそのまま女で良かったじゃん。なぁ?なんて傍にいた縁に無言のまま同意を求めてみる。 「何しに来たのさ」  縁はちょっとぼくを警戒してる。今日は縁を口説きに来たんじゃないんだって。 「ん~、のっちに用あんの。のっち借りていい?」  のっちと膝乗せ野郎と縁で話してたらしくて縁は「ダメ」って言ったケドのっちは大きな膝から降りてぼくと来てくれた。王子様に怒られちゃうよな。振り返ったらバリバリ目が合ったし何なら席立ってこっちくるし。のっちは気付いてないみたいでちょっとしっとりしてる手を繋いだ。テキトーな道順で王子様を撒く。他学年のテリトリーだし人気(ひとけ)はまぁまぁあるケドぼくはあんまり気にしないから階段があるちょっと暗いところで止まった。 「どしたの(たい)ちゃん」 「んー?」  のっちは口ン中寂しくて寝られないとかないのかな。無邪気なカオしてるからその口にオレンジの飴放り込んだ。 「何?飴?美味しい。ありがと」 「いや、ぼくも舐めんだケドさ」  思いっきり頭の上に疑問符(はてな)浮かべてるような顔で見上げて、なんかキュンてキちゃって、欲求不満なんだな。毎日シコっても日常化しちゃったら、ちんこはどんどん質の良い射精を求めてくるワケで。そんな中で女からモテるなんて聞かないしジョカノいるなんて聞いたことなくて、なのに女子からは違う意味でちやほやされてオナ猿シコり猿にでもなってて良さそうなのっちのホモ活動は新たな刺激といえた。 「いただきまーす」 「ふぇ……?ッン、」  やっぱり角度なのかな。のっちの唇はぼくの唇を包み込むみたいで、程よくシワシワ感とぷるぷる感があった。ちょっと首を引くのが恥じらいがあって非常に(マル)い。角度を変えてちゅっちゅしてから待ちに待ったディープ接吻(チュウ)。舌で唇開けたら抵抗もなくオレンジの飴の甘さが広がる口ン中に入れた。飴が歯に当たってカチカチいうのが面白かった。 「ぁ……っんんぅぁ…は、」  飴を追うようにしてのっちの舌いぢめた。喉の奥のほういっちゃうとなんか危なそうだからのっちの舌の付け根と歯に囲われた場所でサッカーしてるみたいに。のっちのあんまり肉付いてないカラダがぴくぴくしててぼくの腕とかシャツとか掴もうとしてる。後ろにのめりそうだったから腰を抱いた。ホントに細い。王子様みたいな健康的な基準はクリアして細いんじゃなくて、食生活の偏りで細いからやっぱそこがあんま色気ない原因なんじゃないかな。 「ん…んん…っぁ」  ちょっと耳撫でるフリして角度変えた。のっちは160くらいしかないから180近いぼくにチュウするの大変みたいだ。ぼくもちょっと首痛い。腰が砕けてる小さな尻を寄せる。掌サイズ。こんな尻にちんこ入るんかな。王子様やっぱりちんこ付いてないんじゃねぇか。それとものっちが突っ込む側?意外と?のっちの口の中でコロコロ飴を転がしてカチカチ鳴らす。ぼくのちんこもカチカチでのっちでコロコロした。おっぱい今揉んだらどうなっちゃうんだろう?じんわりした気持ち良さがもっと奥深くまでいやらしさを弱火で持ってくる。料理だったら絶対強火、カワイイ子としか前戯しないぼくがゆっくりじわじわコトを運んでる。片手で体重(カラダ)支えてるから片側しかおっぱい触れなかった。大きく撫で回して乳首のあるトコをこすこす掻いてすりすり擦った。小さな尻がちょっと動いてぼくのじんわり気持ち良くなってるちんこがのっちに挟まれる。 「ぁ……ぁ、ァん」  シャツの下から乳首の粒が硬くなって、指でくりくりするたびにピクンってなるのが、感じてるんだなって伝わってきてアツくなる。ファーストキスはレモン味だなんていうケド、のっちとのチュウはセカンドキスも多分サードくらいまでは別に味しなかったケド、昨日はチーズケーキ味で今日はオレンジ味。ま、同じ柑橘系だからレモンもオレンジも変わりませんや。 「ん、…っ、ぁひ、」  色気のない声が漏れて、そーゆーところがちょっとグッとクる。わざとやってるならのっちって相当(そーとー)ヤバいやつかも。絡めてたのっちの(ベロ)がだらんってして口が大きく開いた。限界みたいで口を離すと糸引いててちょっと冷たく感じた。のっちはへろへろになって座り込む。ぼくは口の中のオレンジ味を確かめる。 「きもちかった?」  泣いてるみたいなうるうるした上目遣いでこくんって頷く。あざとすぎるのに多分これ素でやってるからぼくも胸の中に手を突っ込まれたぐっちゃぐっちゃに掻き混ぜられるみたいな訳分からない感じになる。早く食べたいなっていう本能かもね。バリバリって音がしてのっちは飴を噛み砕いたみたい。 「ねぇ、のっち。ぼくバッキバキになっちゃったんだケドさ、のっちは?」  前屈みでちょっと腹痛そうなポーズはのっちもちんこ勃っちゃってる。見せ合いっこした仲だし恥ずかしがる必要もないのにのっちって野生児みたいでたまぁに育ちの良さっぽいの出してくるから謎。没落貴族的な境遇だったりするのかな。 「…でも、」 「だいじょぶだって!男同士なら浮気じゃないから」  ん?あれ?これぼくが7人のセフレたちに言うことであって女かも知れないケド一応男の王子様と付き合ってるのっちには通用しないぞ? 「シコるだけ!友達同士ならやるだろ?ぼくとのっちはトモダチだもんな?」  のっちはこくんって頷いて、それが頭撫でてみたくなる感じがしたから撫でた。傷んでてもぼくよりちょっと髪柔らかいからいいよな。ぼくなんかツイストパーマ失敗したからちん毛みたいになっちゃってるしこれで縮毛矯正(ストパー)かけたら毛が死ぬよ。近くの便所の個室に2人で入ってちょっと変な雰囲気になる。のっちはそわそわしてぼくは笑っちゃった。のっちはぼくのこと「お兄ちゃんみたい」って言ってくれるからホントに可愛いよな。悪い気しないって。トモダチだしお兄ちゃんだからシコり合うのは別に浮気じゃない。 「のっち、ちんこ出さなきゃ。皮は剥けたのかな?」 「剥けてない…」  ぼくはファスナー下げてバッキバキになった勃起を出した。のっちはそれをちょっとびっくりしたように見てた。見せ合いっこした時は勃ってなかったもんな。(おっ)きいてよく言われるから王子様のより大きかったんだと思うな。王子様のちんこが本物かは知らないケド。 「す、すごいね…」 「触ってみな」  のっちはまたびっくりした顔をした。あ、そっか。男相手にこれ言ってもな。大体同じもの付いてんだし。反対の壁際に寄っちゃうのっちを寄せてカラダくっつけた。のっちのはちょっと皮被ってるけど勃っちゃえばそんな気にならない。ズル剥けのほうが少ないんだし、ぼくはズル剥けのっちよりもちょっと皮被ってるのっちのほうが抵抗感なくていいな。ちんこ見ても面白くないのにハズなのにぼくは自分のとはちょっと違うちんこが気になって触っちゃってた。 「あ…っ」 「きもちい?」 「うん…あっあっあっ」  自分でシコる要領でやると痛いかと思ってちょっと加減して手淫(シコシコ)した。のっちはぼくのに手を伸ばそうとはするケド気持ち良いみたいでオロソカになってた。でもいいかな、のっちの感じてる声悪くない。 「あっあっ…あんっ泰ちゃ……っ」  仕方(しゃー)ないから利き手じゃないほうの手で自分のシコる。昨日のオカズが今日目の前にあるってなんか(シコ)い。 「イく時は言えよ?」 「ぁっぁっ、う……んっぁァっ」  人懐こい猫触りまくっていぢめてるみたいな感覚になる。このままやってたら噛まれちゃうかな。 「きもちい?名前呼んでよ」 「泰ちゃァ…泰ちゃんっあっあっ!」  ちゅこちゅこガマン汁の音がして手マンとそう変わらなかった。でも動かし方が全然違うからちょっと手首疲れるな。練習しなきゃ。いやいやなんで? 「王子様にもシてもらってんの?」  これはぼくのシュミ。セフレにも訊くよ、カレシにもシてもらってんのかってさ。なんか、人のものに手ぇ出してるんだなって思って興奮じゃないケド、謎の感動がある。ぼくのものでもないってトコが重要(ミソ)。でもさぁ、それはセフレに対してで。のっちはぼくのトモダチで、ぼくのコトお兄ちゃんみたいっていうならぼくの弟なワケじゃん?じゃあどっちかってゆーとぼくのものじゃない?それって。そんなら王子様に気を遣う必要なくないか? 「みし、お……みしお、あんっ!」  なんか可愛い声で王子様呼ぶのムカつくから先っちょぐりぐりした。細い腰が前後してぼくの手の中に入ってくる。気持ち良くなりたがってるのっちソソるじゃん。 「美潮とは、やんない……んっ」 「やんないの?付き合ってるのに?」 「うん…」 「王子様ちんこ無いから?」  のっちには意味が分からなかったみたいで、もしかして王子様は女説知らないのかな。 「美潮、ちんちん…付いてるよ…?」  ぼくは手を止めちゃってた。赤ちゃんみたいに下唇を吸いながらのっちはトロけた顔で腰をかくんかくんさせた。ぼくの手の中でオナニーしてる。 「剥けてんの?」 「うん…」 「(おっ)きい?」 「泰ちゃんと同じくらい」  絶対嘘でしょ。それか見間違い。ンだってぼくのほうが王子様より体格いいよ。多分身長もある。それでちんこ同じサイズって。華奢なやつは巨チンに見えて肥満(ピザでぶ)は粗チンに見えるって錯覚だろ、どーせ。 「何色?」 「白とピンク…?」  まぁそうだろうな。雪みたいに肌白いのにちんこだけ赤黒かったらグロいわ。 「硬い?」 「……うん」  今更のっちは顔を赤くした。 「これより硬い?」  ぼくのバッキバキちんこを触らせる。辿々しい触り方で揉まれてカリに指が引っ掛かる。 「多分同じくらい?」  質問するだけなんか、訳分からないケド焦る。でも確かめたくもなって。だって王子様って女なんじゃないの。 「形は?」 「そんな、よく見たこと、ない…し…」 「そりゃそうだ。ンじゃぼくのちんこはよく見といて。手で覚えて」  のっちの手がぼくのちんこをシコる。あんまり上手くないケド逆に上手かったらちょっとヤだから良かった。キャプテン括弧笑(かっこわら)とか部長にシコらされてるんじゃないかとか思わなかったワケじゃないし。身長抜かれた1年坊にも迫られてたしな。シコらされてそうな場面っていくつもあった。男所帯だし、女マネ募集とかしてないし、モテるやつはモテるケド逆にモテないやつはまったくモテないって二極化してるし、のっちがエロいかホモに好かれるかはぼくには分かんないケド、オッスオッスなタイプじゃないし手も小さいし声も野太くて汗臭すぎってワケじゃないから性欲処理のためだけにシコらせるならそりゃのっちがいいわ。 「んっ…んっぁ、泰ちゃ、美潮のちんちん、気になるの……?」  ぼくのちんこシコりながらのっちは聞いた。ぼくものっちのちんこを先にイかせない程度にシコる。 「全然」 「……そっかぁ…」  なんでか分かんないケド明らかに落ち込んだみたいなガッカリしたカオしてた。ぼくは王子様のちんこに興味(キョーミ)あったほうがよかった?なんで?

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