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第45話

-星-  新寺が美潮に話し掛けているところを見てしまったため俺は割り込んだ。まるで今にも手を出しかねない欲深い目が美潮を凝視して舌舐めずりさえしているようだった。もし新寺が美潮に手を出すというのなら話が変わってくる。燈の陰を追って新寺は笛木にも美潮にも並々ならない淫欲を抱いている。それが気持ち悪くてならない。燈の血縁者なら異性の笛木にまで妙な真似をするのではないかと疑えば気が気でない。実際破廉恥な真似をしている。犯罪だ。しかし生徒をレイプし売春紛いのことをさせていた俺の言えたことではなく。 「じゃあな、美潮くん。何かあったらいつでも」  急いでいるらしく俺が入った途端に去っていった美潮の後姿へ振っている手を掴んで下ろさせた。 「美潮に関わるな」 「養護教諭としての心配です。大神くんのことに責任を感じてるんじゃないかと…」  大神の転落は美潮の起こした騒動と同じ日だった。まだ大神は眠り続けているらしい。用は済んで俺も早々に新寺から離れたかった。だが新寺は俺の腕を掴んだ。 「放せ」 「金曜の夜、どうですか…?」  顔を合わせなければずけずけと訊ねくるくせに対面だと顔を赤らめて、それが酷く(かん)に触る。 「よせ。今はそんな場合じゃないだろう…大神は俺の教え子でもあるんだ」  放してはくれない手を振り払う。冗談ではない。ただでさえ新寺と行為には反吐が出る。だが目覚めもしない大神を言い訳に使う自分にもっと反吐が出る。とはいえ新寺が思うより、一応の教え子と片付けるより、大神は俺の影といえた。燈よりも近い。燈には晒せない。同じ見た目をしておきながら燈には存在しない、弱くて暗い部分を大神は持っていた。 「…残念です」 「許してくれ」  新寺に許されたいのではなく。 「猫を飼いはじめたそうですね。写真があったと聞きました…そのお世話が忙しいんですか」 「関係ない」  機嫌を取るように新寺の声音が変わった。何故ショウタの話を持ち出すのか。写真などやはり置がなければ良かった。 「今度伺っても、」 「良い訳ない」  ふざけるな。会いたいのはショウタではないくせに。燈には会わせない。ショウタには触らせない。 「緋野先生は…オレのこと、嫌いなんですね…」 「分かっているなら解放してくれ…!」  勃ちもせず行為中に折れ事後には嘔吐してしまうやつを何故誘うのだろう。人質のいる俺に断る選択はないことも分かっているはずだ。好意があるわけない。 「しません。緋野先生は燈さんと顔も匂いも同じでしょうから」  俺の肉体(からだ)は肉人形というわけだ。生肉でできたディルドというわけだ。分かってはいたが口にされると激しい拒否感に胃が荒れる。もう新寺の顔も見られない。気持ち悪くなって壁伝いに歩く。涙が出そうになった。好きでもない相手と交わらなければならない苦痛、不安、負担、恐怖、嫌悪。すべてあの生徒に重ねるとこれは自分に課された罰なのだ。しかし俺には燈がいて、ショウタがいて、大神がいた。あの生徒には誰がいる? 「しぇんしぇ、ダイジョーブ?」  口の中が渇き、生唾ばかりが湧いた。聞き慣れた声にやっと外の世界へ戻る。笛木が首傾げて俺に飴を渡した。胃が軋む。大抵は生徒からこういうものは受け取らなかった。だが胃への違和感を紛らわせたくなって飴を受け取った。 「すまない…」 「いーえ」  笛木は誰か探しているらしく保健室のほうへ行ってしまう。また体調が良くないのか。リンゴの味がする飴を口に入れた。甘いものは得意ではなかったが、わずかに胃の不調が和らいだ気がした。壁に背を預け、少しの間落ち着く。飴を口の中で転がした。懐かしい感じがする。胃の不快感が消える。ショウタが来てからは食事の時間がずれ込んだりもしたが膝の上で寝るようになったために俺もその間テーブルに向き合ってまだ偏ってしまうものの食事を摂るように努めた。燈もかなり気を遣った献立にして無理に食べるようにとは言わなかった。申し訳ない。弁当の代わりにゼリーや板チョコレート、そこにカットフルーツを持たせてくれる。食べないのが良くないのは分かっているがどこで吐いてしまうかも分からず、何より燈が作ってくれたものを無駄にしてしまうのがつらい。深く息を吐いて職員室に戻る。 -泉-  口が寂しくて耳をぴちゃぴちゃしたらのっちはぎゅうぎゅうぼくの腕掴んできて不覚にもキュンときた。 「耳くちゃくちゃするの好き?」 「…っ、なんか、腰変になるっ…」  とりあえずこーゆー場合って(あいて)を先にイかせるのが絶対常識(マナー)だからぼくのは後からやってもらうつもりでもうのっちをイかせにかかった。もうのっちのかわいいのがぱんぱんになってて腰くねくねして、ぼくも早くのっちのイくトコみたいなって思った。 「あっあっ、泰ちゃ……!オレ、もう…んっぁ、」 「イっちゃって?」  いっぱいシコシコした。のっちは目ん玉濡らしてどっか異次元見てた。 「あ、あぁ、っあっ!」  のっちはぴゅるるってなかなか可愛いイき方をしたケドなんだか声の割りに地味なイき方でそんな精子(セーシ)も飛ばなかった。ぼくは実際物足りてない。まだまだいやらしくイけんでしょ?痩せっぽちでも体力はあるんだし。ぼくよりスタミナあるでしょ。ちょっとでも身体動かすのに使うエネルギーが大きいぼくと小っちゃいのっちじゃ違うんだから。 「まだヤる?」 「う…ううん。だいじょぶ」 「でもまだイけんじゃねーの?」  きょろきょろして何か言いたそうだケド何も言わないのっちはハムスターみたいだった。もじもじしてる。おっぱいいっぱいいぢめた後みたいに。 「王子様ともこんなもん?」  笑っちゃうケド気持ちで繋がりたいとかそーゆー(クソ)サムいやつ?やっぱ王子様って女なんじゃねーのか。男のクセに「キモチデツナガリタイ」は女クドくにも今時チャチ。 「じゃ、ぼくのシて?」 「あ…うん。ゴメン」  のっちはぼくのシコシコし始める。なんでか知らないけどたまにぼくのこといやらしーカオして見上げて、目が合うとのっちから見てきたクセにびっくりしたカオして下向いちゃう。なんでぼくのこと見たし。いや見てほしいケド。かわいいから抱き寄せちゃう。密着しちゃったからシコられ方が変わったけど悪くない。ぼくはのっちの背中触ってたケドなんとなくケツにも手を伸ばしたけど女みたいな柔らかさはなかった。 「おしり、ダメ…」  呟くようにのっちは言った。なんかそれが、女のよく言う「今日はダメなの…」とは色々違うなんか淫靡(ヤバげ)な雰囲気あって、ちょっとくら…っとキた。男同士はケツ穴でヤるんだもんな。ってことは要するに膣相当(まんこ)ってコトだぞ。ケツなんかで気持ち良くなるのか?ああ、王子様とはキモチデツナガリタイから別に気持ち良くなくてもいいとか?だから王子様しか通せないって?鼻メドにでも指入れとけよ。 「おしり、ダメなん?」 「おしりは、」  シコる手がオロソカになってた。でも今はちょっと好奇心みたいなのが大きい。ンだってこの先にシコられてイくよりスゴそうなのが待ってる。そんな気がする。 「手マンなら浮気じゃないよ」  のっちの顔とサイズ感なら正直ヤれる。王子様の顔もまぁヤれないことはないケド背が高過ぎる。170越えのモデル体系の子とエッチしたことあるけど女だし。 「そうじゃ、なくて…」 「気持ち良くするからだいじょぶ。ぼくたち、トモダチだよな?」 「うん…」  のっちはちょっと怖がってる感じがあって可愛かった。ボーイッシュな女の子そんなタイプじゃないケドのっちは男だしそんな高望みしないしのっちをボーイッシュな女の子と重ねればムリはないな。あと一押しでイケる。男の勘がそういってる。 「ぼくはのっちにとってお兄ちゃんみたいなんだよな?」 「うん…」 「じゃあ浮気じゃないよ。おちり出して?」  ぼくはオニイチャンだから頭撫でるケドのっちはまだ躊躇ってた。あれー?ぼくが押せば大体折れてたのになー? 「恥ずかちいんだ?ぼくが脱がせてあげるね。だってぼく、のっちのオニイチャンなんだもんな?」  唇ちょっと尖らせてのっちはぼくにケツを向けた。小っちぇーケツだった。こんなとこにぼくサイズの(デカ)チンなんか入らないよ。やっぱのっちが王子様のちんこを過大申告してるか、王子様が凹役(おんな)でのっちのかわいいサイズの仮性包茎突っ込まれてるから。ゲェ、想像しちゃった。ホモ交尾とかホント勘弁だわー。 「恥ずかしい…」 「だいじょぶだよ。ちんこ見せ合ったろ。変わんねーって。トモダチナンダカラ」  のっちの穴は縦に引かれてた。度肝を抜かれた。梅干しみたいなアスタリスクみたいなの想像してたから女のまんこよりあっさりして縦にツピってなって、綺麗なピンク色してた。美味しそうだと思ったね、どっちのイミでも。思ってたのと全然違う。良い意味か悪い意味かは分からないケド、卑猥(わいひー)なイミで。指でちょんって突いてみる。 「恥ずかしいよ…」 「ひくひくしてんな」 「や……っ」  ひくひくしてるのかわいいから押してみた。またひくひくしてる。ケツ穴セックスAVにハマらないといいケド。 「もっとよく見せて」  陰嚢(たまたま)とツピってなってる縦に裂けてる穴の間もなんかちょっと赤みがかってて、ホントはまんこがあったんじゃないかと思った。 「泰ちゃ…」  匂い嗅いで、舐めてみる。なんか物凄くいやらしいことしてる気分になった。(ベロ)の先っちょに皺のザラザラ感があった。 「舐めちゃ、やぁ…っ!」  ぼくだって可愛くて清潔感ある"女の子"にしかクンニしたくないよ。この場合なんていうの?ケツフェラ?いやいや、こんなのもうまんこじゃん。硬そうに閉まってるところをひくひくしてる隙突いて舌尖らせて挿れちゃった。ギュッって締まる。女にもできないのに男のケツ穴に舌挿れるとかぼく頭おかしくなったわ。だってこれほぼほぼまんこなんだもん。 「やだ、やだ、泰ちゃぁっ!」  びくびく腰が揺れる。口内炎突っつき過ぎた時みたいに舌先が痺れたからまた穴の周りの皺舐めた。ひくひくヒクヒク動くのがすごく興奮する。ホントに頭おかしくなる。 「泰ちゃ……」 「指挿れるよ?」  のっちはトロントロンになってて指突っ込むと同時にチュウしてた。ケツ穴舐めたばっかだけど綺麗だったしいいだろ? 「はぁっうんんっ!」  中は(あった)かくて濡れてた。まんこみたいにでろでろに濡れてるワケじゃないケド。ギュウギュウされるからそれに逆らうのが楽しい。AVみたいに手マンをガシると実際女は嫌がる。ぼくなりのやり方でのっちのケツ穴を手マンした。これは手ケツっていうのかな。でものっちはまんこサれてるみたいに感じてるからこれはもう完全にまんこ。舌全然動いてないし抵抗もしないけど口からぼくを押し出そうとしてる。息出来ない?ちょっと口離したらドロドロに混ざったヨダレが落ちてきた。多分ほとんどのっちの。ぼくの舌と唇に繋がって紐みたいになってるのがなかなかインパクト大きかった。 「あっあっやぁんっあっ!」  女みたいに腹側がイイみたいで、ちんこの裏側すぐが少し固くて触りやすい。相手の機微に即気付く。これが鉄則なんだって。ドスケベな女紹介して!とかすぐ言ってくるようなヤツはこれが出来ないからダメ。これで乳首(おっぱい)いぢめてちんこもシコって耳くちゃくちゃしたらどうなっちゃうんだろうな。 「だめ、そこだめぇ!やだぁ、っあんっあっあっあ!」  もう泣き叫ぶみたいにのっちは喘ぐ。こんな声聞かされたら手止まるワケないじゃん。もういじられてないぼくのバキバキちんこも勝手にガマン汁出してるし。 「やぁっ!ンんっあっ!あっおしり、おかしく、なっちゃ……ぁっ、!」  腰ががっくがくに震えてスマホのバイブ機能みたいだった。ぼくの機嫌(バイブス)もアガる。 「だめ、だめ、おしりだめぇっ…!」 「おしり?おまんこ。言ってごらん、おまんこイっちゃうってさ」 「あんんっあっ、おまんこ…イく、やぁっッ!緋野せんせ、おまんこイっちゃう、やぁっん!」  あ?緋野ティー?なんで?って思ってたらのっちは気持ち良過ぎるぼくの手マンから逃げようとして個室のカギ開けちゃってたみたいで、ガックンガックン腰揺らしながらふらふらした。便所の床に倒れちゃうぞって思ったのに誰かが下半身丸出しののっちを抱き留める。 「探したぞ」  その腕の中でのっちは膝ガクガク揺らしがらイってて、めちゃくちゃ寝取りの極みって感じで興奮した。 「緋野ティーってどゆこと?」  ぼくからのっちを隠し す王子様はいつもぶすくったれてるクセにもっとイヤなカオをした。なのにまだあひあひ息してるのっちの髪を触る手は全然怒ってない。 「話したのか」  王子様は胸のところで寝そうなのっちを見下ろしたケドのっちはまだ息切らしてそれどころじゃないみたいだった。緋野ティー、B組は全然関わりないケド女子にはやっぱ人気だわな。王子様にちょっと雰囲気似てるしキャラ丸被りの感はあるケド派閥?年上派か同い年派か?ワケ分からん。王子様はぼくを睨んでからのっちの制服直しながらあっちこっちにチュウし始めてキモかった。

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