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第27話 早く……
服を捲り上げられただけでおかしくなりそう。もう、たまらない。
「ン、んんんっ」
「声、我慢しないでよ。ナオ」
首筋にキスをされて、舌先が甘い刺激をくれると背中がぞわりと栗立つくらい感じてる。
いつものくせで咄嗟に手の甲で口元を押さえた。喘ぎ声なんて上げられないから。でも、その手をそっと捕られてベッドに縫い付けるようにされてしまった。
「ここ、うちじゃないんだから」
上から覆い被さるカズの体重が圧し掛かる。手首と重なってもつれ合う脚にずしりとカズの重さが乗っかって、気持ちイイ。
「ナオ、声、出して」
「あっ」
そう、だった。俺の部屋じゃないんだから、別にかまわないんだった。いつもする時は俺の部屋。階段を上がってすぐのカズの部屋よりもまだ安全だったから。それでも、声は出しちゃダメ。ベッドを軋ませるのもダメ。静かに。
隠さなくちゃ。
「あン」
でも、今はいいんだ。声を抑えなくてもいいと指先から力を抜くと、カズが満足気に微笑んで、俺の首筋に丁寧にしっとりとしたキスをする。
「はぁっ、ぁっ……ン、カズ」
ベッドの部屋を選んだのも、食事をレストランにしたのも理由がある。
「あぁぁっン、カズっ、キスマーク」
「……」
そしたらさ、誰も入らないだろ? この部屋の中に。
「たくさんつけて」
「……」
「つけてよ、カズ……ン、んんっ」
明日のチェックアウトまで、誰もこの中には入れない。誰にも邪魔はされない。だから、ここを選んだ。
「つけるに決ってんじゃん」
「ぁっン」
首筋にちりつく小さな痛みに甘い声をあげる。
「キスマーク」
「あぁぁぁ!」
次に痛みを与えられたのは右の乳首のところ。
「ここにも」
「あっ」
もうカズの愛撫を期待してツンと尖った乳首に赤いキスの痕。
「こっちにも」
「んんんっ」
それから腰、太腿の内側。カズしか知らない、いやらしい場所ばかりに唇の赤い痕。でも、たくさん残しても平気。そのために露天風呂付きの部屋にした。この行為を誰にも邪魔されないためにベッドのある部屋にした。
「ああ、ン……」
たくさん抱かれたくて、旅行した。
「ぁ、カズ」
「今夜、離してやれないから、ごめんね……ナオ」
たくさんセックス、したかったから。
「あっ……はぁ、ンっ」
触れられただけで蕩けてイってしまいそうになるほど、この夜を欲してた。
蕩けそう? カズ。
「っ」
「ン、んくっ……ン、ん」
カズのが熱くて、舐めてるだけで身体が火照る。硬くて、弓なりに反ったカズの先端にキスをして、頬の内側を窄めながら、ゆっくり挿入するみたいに。
「んんんっ」
喉奥までペニスを咥え込んで、そこから音を立てながら扱いてあげると、カズの指先がぐっと力を込めて俺の頭を撫でてくれる。
感じてる?
俺の舌、気持ちイイ?
「ン、んんっ」
ベッドヘッドに背中を預けて、しゃぶりついてる俺をうっとり眺めるカズに舌先の愛撫の感想を求めるように見つめた。上目遣いで、舌で丁寧に隅々まで舐めて、大事そうに唇で何度か扱き上げてから、その先端にキスをする。
「ン」
竿にもキスをしながら、片手で上下に扱いて。
「ンん」
鼻先が濡れるのなんておかまいなしにたくさんキスをして。はしたないくらいに、アイスキャンディーと間違えたように舐めてしゃぶりついた。
「ナオ、フェラ上手すぎじゃね?」
「……知らない。他となんてやったことな、わぁっ……わっぷ、はっ」
いきなり体勢が逆転。俺はベッドの上に組み伏せられて、その拍子にマットのスプリングが大波みたいに揺れたように感じた。そしてびっくりしているところもかまわず、首筋に歯の切っ先を押し付けられる。
「あっン」
「他でなんて、マジでないから」
自分が言い出したんだろ。フェラ、上手だとか。それなのに急に怒った顔をするなんて。いつもずるいとカズが俺に言うけれど、きっと本当にズルいのはお前だろ。
カズのほうがよっぽどズルい。
「自分こそ、他としまくってたくせに。自己チュー」
「うるさい、あれは、……」
齧り付くように首を伸ばしてカズにキスをした。フェラで熱くなった舌先をカズの口の中に突っ込んで、唾液が溢れるのもかまわず、いやらしく舌を絡めた。
「早く、カズ」
「……」
「ここ、早く、欲しい」
舌を絡めながら、カズの手を掴んで、指を誘う。
「カズ」
まだ柔らかくないから。
「早く、ほぐして」
ここを柔らかくして欲しい。トロトロに蕩けて、濡れて、快感に火照る孔にして。突かれる度にぎゅうぎゅうにペニスを締め付けるくらいに感度が振り切れた、やらしい身体にして。
「ここ……ぁっ、あっ!」
ローションを垂らされ、塗る込むようにカズの指が入ってきただけで、震えるほど気持ち良かった。
「あぁぁっ」
肘をついて上半身を起こして、はしたなく開いた脚の間、ここからは見えないそこをカズの指がほぐしてくれてるのを見てるだけで孔がキュンキュンと切なげにヒクつく。
喘ぎ声を短く、甲高く上げながら、くちゅくちゅ甘い音がそこから聞こえる度に、痺れるほどの快感が押し寄せる。
「あ、あぁっ……カズ、っ……ンっ」
蕩ける。
「ぁ、あン……ぁ」
もう、欲しいよ。
「カズ」
「……」
「ここ、して」
「っ」
言いながら、カズの指に甘えるようにきゅんと孔を締め付けて。抜かれて、カズを欲しがるそこを自分の指で広げて誘った。
「カズ、お願い、だから、今日はこのまま、挿れて」
カズは噛み付くように唇を重ねて、深く舌を差し込みながら貫いてくれた。
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