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第二章・7
「……ダメ?」
キスしちゃダメなのか、と訊いているんだ。要人は。
「駄目に決まってるだろう!」
「どうして?」
すねたような、要人の顔。
ドキリとした。
初めて見る、表情。
初めて見る、要人の顔。
「そんな……付き合い始めてすぐ……キスだなんて」
「付き合いは、子どもの頃からあるだろ?」
「とにかく、ダメなものはダメだ!」
ちぇッ、と唇を尖らせながら、要人は再び歩き始めた。
優希も並んで歩いたが、頬の火照りが治まらない。
昨日と違う、昨日までと違う要人が確かに僕の隣にいるんだ。
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