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第七章・27

「ぅわあ!」  途端に飛び上がる優希だ。  突然の愛撫にうろたえ、要人への眼差しは憤りを訴えている。 「なッ、何だ。突然!」 「優希が好きだから、だけど。ダメかな」  いやだけど、でもそんな、と慌てふためく姿すら官能的。  ああ、俺も酔ってるんだ。 「だけど、首を噛むなんて! 僕はネコでもないし、雌でもないぞ!」 「そりゃあ、そうさ」  だから、と要人は、優希へ自分の首筋をさらして見せた。 「優希も噛んでいいよ、ほら」 「え!?」  これでおあいこだから、と要人は優希の顔へ首を近づける。  目の前が、要人の首筋ですっかり遮られてしまった。  押すことも引くこともできず、優希は恐る恐る彼の首へと口を近づけ、やんわりと噛んだ。 「ん……」 「要人?」  喉奥でかすかに響いた、要人の呻き声。

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