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初めまして。2

もう一度大学へ、と決めた俺は翌日、大学の前にいた。 善は急げという思いで勢いで来てしまったが良かったのだろうか。 以前来た時は一ノ瀬に会えるかもしれないという気持ちだけで会った後のことを考えもしていなかったが、今回は別である。 会えたら何からきりだそう。 友達になってください? 連絡先交換しないか? 恋人は? 結婚は? どれもしっくり来ない。 そもそも今日大学にいるかも分からない。 この間はたまたま食堂で会うことが出来たが 約束もないのに会えるものだろうか……。 校門前まで来てウロウロとする俺は明らかに不審者。 先程から訝しげに守衛が俺を見ている。 だが、いつまでもこうしている訳にはいかない。 (ええいままよ!) 俺はどうにでもなれという気持ちで 校門を突破しようと足を進めた。 「ちょっと待ちなさい。君、ここの学生さん?」 守衛の前を通り過ぎようとした時、案の定止められた。 (ですよねー…) 「あ、いや、その」 俺が返答に困っていると当然ながら守衛の顔は厳しくなり、矢継ぎ早に質問してくる。 「学生証は? 何年生? 学科は?」 ここの学生でも職員でもない俺は答えられずに黙ってしまう。 ましてアポすら取っていない俺は完全に不審者扱い。 このままでは通報されかねない。 しまったなぁ、出直すしかないか そう思い、守衛の攻撃を曖昧にしながら帰ろうとすると、後ろから声を掛けられた。

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