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第10話 みんなのハッピーなまいにち・6

「んっ、ん……」 「声出せよ。誰にも聞こえねえ」 「天和、……! あ、あぁ……」 「それでいい」  俺のそこを握って前後に動かしながら、天和が何度も俺の頬にキスをする。扱かれているところも心の中も、全てが熱い。 「気持ちいい、天和……」 「俺もだ」  同じ気持ちで触れ合って、同じように気持ち良くなって、心と体が一つになれる、この感じ。 「んあ、──」 「挿れる時のこの感じ、堪んねえな」 「お、俺も好き……この感じ、すっげえ好き……あっ」  色気もムードもない体育倉庫のマットの上。  俺は天和の熱い肉体にしがみつき、めいっぱいに両脚を開いて彼の愛情を受け入れた。俺の中の奥深く、一番温かいところに天和の愛が触れて何度もキスをしてくれている。 「あぁっ、──あ、あっ! た、か、とも……!」 「炎樽。……ずっと一緒だ」  俺の中を繰り返し出入りしながら、真剣な眼差しで俺を見つめている天和。俺も下から天和を見上げ、靄がかかった意識の中で精一杯の愛の囁きを返した。 「愛してる、天和……。ずっと、傍にいて」 「ああ、ずっといる。一生お前を離さねえ」 「天和……」 「あいつら夢魔と比べたら、俺達の人生なんて一瞬かもしれねえけど……その一瞬を全力でお前に捧げる。……炎樽、俺を信じてついて来てくれ」 「う、……」  零れる涙もそのままに、唇を噛みしめて何度も頷く。 「愛してる」  荒々しく俺を貫きながらも、俺を撫でる天和の手のひらは優しい。 俺達は一つになって抱き合いながら唇を重ね、心地好い愛の海の中へとゆっくり沈んで行った。

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