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休日3
「……っ」
目に入ったらしく目が開かない。拭う暇もなく、後方からの刺激が俺を襲った。その刺激に俺は身を捩るしかなかった。
「ぁあ、んっ…ふあ、あ…。」
「そろそろ、挿れてもいーい?」
「え…っ?それだけは、やめてくれ…!せめて圭吾に…っ」
せめて、初めてが圭吾ならばこの行為にも救いがある気がした。けれど、江藤は止めようとしなかった。いや、という江藤の声が聞こえると同時に侵入してきた。ブツリ、と何かが切れるような音がしたような気がした。あまりの質量に内臓が圧迫されて苦しい。
「痛いっ……抜いて……っあ、っ……ああ!」
ソレはメリメリと嫌な音を立てて無理やり俺の中に入ろうとしてくるのがわかる。恐怖が全身を駆け巡った。ボロボロと目から大粒の涙を流し、痛みに耐えていると体を仰向けにされた。結合されたままひっくり返されたので、鈍い痛みが結合部から伝わってきた。
「あ、血が出ちゃった…まあ、動きやすいからいいや。それに顔見ながらの方が興奮するんだもん。」
目の前には江藤の顔が目の前にあったので、俺はささやかな抵抗として顔を横に背ける。
すると、圭吾の姿が目に入った。こちらを凝視している。とても冷たい瞳で――。
俺は耐えられずに再び江藤に顔を向けた。
「好きな人の前だと興奮する?」
そう言うと江藤はゆっくりと腰を動かし始めた。出血したせいかスムーズに動く。痛いはずなのに圭吾に見られているせいか俺は感じているのも事実であった。
「あ、あっ…見ない、で圭吾…っ」
江藤はそんな俺の様子を見て満足そうに微笑むと、更に動きを速めた。
挿入に合わせて発せられる矯声を抑えたくても手が思うように動かず、抑えられない。思うように動かない自分の体がもどかしく感じる。
「っ…坂下」
江藤が俺の名前を呼ぶと江藤は俺の中で果てた。腸内で吐き出させるのが分かって嗚咽が漏れた。女のようだと思ってしまうが、初めては好きな人が良かったんだ。泣き続けていると中に入ったままの江藤のモノが再び大きくなる気配を感じる。逃げようとしたが江藤に腰を掴まれて、一瞬抜けると同時に一気に挿入されてしまった。
「やだっ……あぁあああ!!」
すでに柔らかくなった俺の後孔は簡単に江藤のモノを受け入れてしまった。
拒絶する術をもたない状態で絶望するしかなかった。
「ひ、あぁ…ふう、んあ…」
「坂下かわいーね」
挿入されて矯声をあげる俺を見た江藤は俺の顎を掴むと口づけを交わした。深い口づけは今の俺にとっては苦しい快楽。圭吾をフェラしたのも気にせず、江藤は夢中だった。
キスもまだ圭吾としていないのに…。
俺は余りの苦しさに江藤の舌を噛んでしまった。血の味が広がり、唇を離される。
「生意気。でもそれもいい。」
「…っ、中に出さないで…ふぁあっ!」
再び体内で熱い物が吐き出されるのがわかる。江藤の萎えたモノがズルリと抜けると中から生暖かい物が流れ出た。止めようとしたが、かえって力が入って出てしまう。
「はは、坂下のアナル締まらなくなっちゃったね。俺の垂れ流して、超エロいし。」
「言うな…。」
俺の瞳から涙が溢れ出た。
好きな人の目の前でこんな事されるなんて最悪だ…しかも知らない男に。圭吾も俺が嫌いならあの時、捨ててくれれば良かったのに。
江藤は再びキスしようと顔を近づけた。終わりのない行為に俺は諦めにも似た気持ちが湧き上がる。快楽に溺れながらも俺は圭吾の事を考えていた。
「何、考えてんの?」
そんな俺が気に食わなかったのか、江藤は俺のモノを強く握る。その痛みに俺は我にかえった。
「痛いっ、離して……!ひ、っん」
「やだ。坂下の事見てると何回でも犯れるみたいなんだよね。圭吾なんかやめて俺の物になれば?」
「絶対、やだっ……んああ、っ」
俺が否定の言葉を吐くと不適な笑みを浮かべていて、俺は意識を手放した。薄れゆく意識の中で最後に見たのは圭吾だった。
「け…い、ご…。」
声にならない声で圭吾を呼んだが圭吾は来ない。
当たり前なのだけれど。
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