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※煽られるままに抱かせてください。

休みの土曜日は買い出し日。 まだ比較的涼しい午前中に買い出しに出掛け、平日に困ることがないように2人で料理をする。 一緒に暮らし始めてから2人とも料理が上手くなったと思う。 和食が好きで得意な俺と、洋食や中華が好きで得意な侑司。飽きることのないメニューに互いに褒め合い、少しずつ料理の腕を上げてきた。 「遥さん」 侑司が作っていた春雨の中華サラダを箸で取り俺に差し出す。 「ん、旨い」 照れくさかったあーんにも今は慣れた。 甘酸っぱいタレにピリッと効いた辛子。 まるでセックスしている時の侑司みたいだ。 そう思ったら途端に耳が熱くなった。 …ヤバイ。侑司は小さな変化も絶対に見逃さない。何年経っても俺だけを見続ける侑司。 「何か思い出したんですか?耳が赤くなってます」 「いや、何も」 ふふっと笑った侑司から逃げるように身体ごと向きを変えるとそんなことはお見通しとばかりに調理台に手を付き閉じ込められた。 「相変わらず嘘が下手ですね」 「それはお前もだろ」 「遥さんよりは正直ですよ」 「エロいことに、だろ」 よくわかってますね、と動いた口が頬を掠め耳朶を噛んだ。 ぺろりと舌が這わされ首筋に当たる熱い息に思わず侑司の服を掴んだ。 「昨夜の、思い出しちゃったんでしょ?当たり?」 「……っ」 やっぱり、と嬉しそうな声とともに背中に腕が回され抱き締められた。 同じシャンプーに同じ柔軟剤、自分のように馴染む熱。 目を閉じて包まれる安心感に身を委ねる。 ずっとこのまま、と思っている俺の身体を背中を優しく撫でていた手がある意思を持って動き出すのがわかった。

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