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※煽られるままに抱かせてください。
合わせられた唇の隙間から熱い舌が入ってくる。
舌を舐められるだけで背筋を何かが這い上がるような感覚に声が漏れた。
舌がゆっくりと出ていき濡れた唇を舐める。
乾いた親指に唇を拭われ侑司を見上げると切なそうに寄せられた眉間が見え、背伸びをしてチューをした。
「こんなとこで煽らないでくださいよ…」
「俺だってたまにはちゃんと言いたくなったの」
侑司が微笑みながら俺を引き寄せふんわりと抱き締める。
薄い浴衣の生地越しに侑司の体温と鼓動を感じる。
「遥さん、俺も好きです。遥さんよりずっと…」
切羽詰まったような急に切なげに落ちた声にぞくりと震えた身体を誤魔化すように笑うつもりが笑えなかった。
欲しい………
昨夜繰り返し唇を這わせながら囁かれた声が耳に身体中に蘇った。
まざまざとそれが思い出される……
開いた太腿に幾つも赤い痕を残しながら侑司の指が解し、甘く囁く。エアコンの効いた寝室で侑司の顎から滴る汗を舐めた俺を侑司の熱い性器が奥まで貫いたーーーーーー…
「…屋台、寄りたい?」
「え?」
「か……帰っていい?」
「遥さん…?」
肩口に額を擦り付けるようにしながら侑司の首に腕を回す。
「ごめん………欲しい」
「……っ」
息が止まるほど強く抱き締められ、首筋に侑司の熱い息が触れる。
「帰ったら…我慢できませんよ、俺」
「ん…しなくていい…」
それほど遠くない屋台からの賑わいを聞きながらもう一度深く唇を重ねた……
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