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※煽られるままに抱かせてください。

「遥さん…」 低く強請るような声にぞくりと震えが走った。 もう早く埋めて…… 多少痛くても無理でもいい、繋がることが本当の俺たちの姿だと思わせて… 濡れた音がする。いつもの粘着音ではない厭らしさに漏れそうになった声を堪えた。 「唇噛まないで…」 侑司の指が唇を撫で人差し指が隙間から口の中に入る。同時に入り口を広げられる熱に堪らず仰け反った。 「あっ、んーーー……」 「遥さん……」 ゆっくりと埋め込まれた性器を締め付けているのがわかる。形を確かめるように、熱を待ち侘びたように。 身体からも伝えている、こんなに欲しかったんだと。 なぁ、飽きないのは、慣れてしまわないのはまだ伝えきれてないから? もっと、もっと好きって愛してるって言ってもいい? いつまでお前に特別に響き届き続けるのかわからない、こんなに一緒にいても。 だから…熱にうなされるようにうわ言のように繰り返し言えるのはこの時だけだろ? 「遥さん……好きです、好き…」 「あ、んん……侑司……」 埋められた性器がゆっくりと抜かれまた埋められる。 俺の身体を抱き締め、気遣いながら腰を使う侑司に喘ぐように好きだと何度も繰り返した。 「無茶しそうになるからあんまり言わないでください…」 熱を持った手が顎を撫で後ろを向かせる。汗に濡れた侑司の顔に同じように手を伸ばすと伸ばした手に唇を落とされた。 「こっちにちょーだい…」 強請った通りに唇が重なり舌を伸ばし絡めた。 「無茶していい…早く…」 「遥さん…」 抱きしめていた腕が離れ、帯ごと腰を掴まれる。 せっかく着付けてもらったばかりの浴衣は着崩れた。 衿は肩から落ち、顕になった肩に侑司の唇と歯が交互に当てられる。 裾が割られ剥き出しにされた太腿に汗なのかどちらかの体液かもわからない液体が流れる。 ドアに両手をつき、みっともないほど腰を突き出した俺に侑司の身体がぶつかる。 二人の汗が、開きっぱなしの口から唾液が、果てたいと泣く性器から出た蜜が、玄関の床に落ちていくのを激しく突き上げられながら止まることのない声を上げ見ていた。

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