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※受け止める全て。
事務所にコーヒーマシンが入った。
カプセルみたいなのをセットすればすぐに美味しいコーヒーが出てくる優れもの。
真由ちゃんの手間も減るし、美味しいコーヒーがコンビニに行かなくても飲める。
最高だ。
喜んでいる皆を他所に一人拗ねている男がいる。
侑司だ。
こいつは本当に揺るがない。揺るがなくていいことまで揺るがない。
自分が新しい物好きだということはこの七年で嫌というほど教えられた。
だけど、それほど夢中になっているつもりはないのに、俺がコーヒーマシンに向かう度に侑司の唇は尖る。
今では俺が席を立つだけで唇が尖る。
響子さんが顎で侑司を示す。
物にまでやきもちを焼くのはどうにかならないものか…
「侑司」
「………はい」
声まで拗ねている。
仕事では責任感と行動力、それに交渉力を誠一さんに買われ、今や俺より外回りや交渉に忙しい侑司。
仕事だけじゃなく、家事も料理も卒なくこなす。
背も高く整った顔に、脱げば引かない程度に鍛えられた身体。
そんなどこから見てもイケてる男がいつまでたっても俺に弱い。
それが………たまらなく嬉しいんだって、たまには言ってやるべきか。
「おやつ、買いに行こ」
「…………はい」
ほんの少しだけ笑った侑司を見て俺の頬も緩んだ。
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