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※受け止める全て。
ベッドが絶えず軋む音を立てる。
その音に交じり、掠れた声を漏らすように上げながら侑司の熱を受け止める。
刹那気なうめき声がし細かく震える身体と奥に注がれる液体で達したのがわかり、知らずに止めていた息を漸く細く長く吐き出した。
しっとりと汗ばんだ肌がさらに重なる。
食むようなちゅーが何度も愛しげに唇に落とされ、慈しむように髪を頬を撫でられる。
重なっていた身体を起こし侑司がそっと腰を引くのを咄嗟に腕を掴んで止めた。
「遥さん?」
「まだ、いて、そのまま…」
隙間を埋めるようにされたそれはまだ硬さも大きさも失っていない。
まだ足りない、まだ欲しいと震えるならーーーーーー
「侑司……」
「はい」
「まだ…欲しい?」
「はい…でも」
「いーよ…」
「遥さん…」
腕を伸ばして頭を抱き寄せる。
何にも邪魔されずこれ以上ないほどくっついていられる。
触れる肌はもう数えきれないほど重なった馴染みのあるもので、離れている時間の方が不安に感じるほど。
溶けて一つになりそうなほど、それを願うほどにこの時間が好きで愛しくてたまらない。
お前だけじゃない、それを言葉だけじゃなく、重く、ちゃんと伝えたい。
「いーから、して…早く」
「遥さん…」
「も一回……注いで…」
侑司の身体が大きくぶるっと震えた。
ゆっくりと動き始めた侑司をまだ持ち上がる瞼を上げ見つめる。
お前がどんな時も俺を見ているように、俺だって見てる。
きっと、俺しか知らないお前を見逃すものか、って。
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