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※俺はあなたに酔いっぱなしです。

シャワーを浴びてから深い眠りについた遥さんの隣に滑り込んだが、中途半端な酒の残りのせいか寝付けずリビングでノートパソコンを弄っていた。 明日が休みで時間を気にせず見入ってどのくらいの時間が経ったか、寝室のドアがキィと音を立て開いた。 目を擦りながら出てきた遥さんは、ソファにいる俺を見るとホッとしたような笑顔を浮かべやってきて俺の髪を撫でた。 「なんで隣にいないの…」 「あ、ごめんなさい、なんか眠れなくて」 「風呂入ってくる…」 まだ眠そうな声でそう言った遥さんは俺の額に軽く唇を押し当ててから風呂場に消えた。 風呂から出てきた遥さんはペットボトルの水を持ってソファにいる俺のところにやってくる。 上半身は裸で、髪はまだ濡れていて前髪から垂れた雫が鼻筋を伝い顎に流れた。 「またそんな雑に拭いて。風邪ひきますよ」 「お前がいっつも拭いてるからますます雑になるの」 今日はいつにも増して甘えん坊なのか。 甘えるのを隠そうともしない声と表情に少し驚きながらも遥さんからタオルを貰い髪を拭いた。 「何見てたの」 「ああ、イベントのやつです」 ノートパソコンの画面にはちょうど忙しなく動き回るスタッフさん達に、藤次郎さん、俺が映っている。 たまたま見に来た誠一さんが面白がって撮したものだ。 「あ、侑司」 遥さんが食い入るように画面を見つめる。 「ここに本人いるんですからこっち見て下さい」 笑ってしまいながらそう言うと遥さんが振り返り俺を見上げた。 「イベントお疲れ様。……良かったな」 「……はい」 遥さんの労りの言葉に泣きそうになった。 誰に言われるよりあなたに言われるのが1番嬉しいです、遥さん。 「疲れてる?」 「いいえ?」 「じゃー………抱っこ」 「………はい」 ノートパソコンをテーブルに置き腕を広げる。 膝に感じる重みと暖かさ、首に巻き付く腕と心地よい拘束。 穏やかな気持ちと裏腹な欲がむくりと沸き上がってくるのを押さえながら遥さんの身体を抱き締めた。

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