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いつまでも特別で。
「ところで今日のパンツは?」
隣に座った侑司の部屋着のウエストを引っ張って中を見ると欠伸をしているラクダが見えた。
「ぷっ」
「今笑いましたね!?遥さんが買ってきたんですよ!」
「ごめん。どこから見ても格好いいお前がそういうの履いてるから面白いんだって」
「もう一回」
侑司が俺の肩を掴む。
「え」
「さっきの、もう一回言ってください」
「さっきのって?」
「どこから見ても、の後です」
「へ。何か言った?」
ズルリと肩を掴んでいた手が滑り落ちた。
「さー風呂入ろ!」
何やら落ち込んでるような侑司を立ち上がり振り返る。
「久しぶりに……一緒に入る?ダーリン」
「入ります!ダーリン!」
「……催すなよ?」
「約束はできません!」
「言い切るなよ…」
「遥さんこそ催すんじゃないですか?」
ニヤリと笑われ顔を背けた。
「俺は……、お前次第だろ」
「え」
「お前にそういう目的で触られたら……イチコロだってもう知ってんだろ…」
「はい!転がします!」
侑司が俺を抱き上げる。
「ばか!転がすなって言ってんの!」
「もう聞こえません」
脱衣所で降ろされ服を脱がされる。
俺を見る目はもうすっかり熱のこもったもの。
耳元に囁かれる好きですの言葉一つでスイッチを入れられる俺も俺だ。
「明日も仕事だからな…」
「はい。考慮します!」
LEDライトの淡い光の風呂場。
我を忘れるほど声を上げながら感じさせられたのは言うまでもない………
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