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※いつものMerry Xmas。

「ぁいってー………」 翌朝唸るような声を絞り出しながら遥さんが起きた。 「大丈夫ですか?今日休みますか?」 オロオロする俺をチラッと見て遥さんが頭を抱える。 「平日だとわかっててドカ飲みしたあげく」 そこで遥さんの口が止まる。 「あげく?」 「ふっ、つか酔いで休むとか、響子姉さんに殺される」 やっぱり。 下手くそな忘れた振りをしてる。 湧き上がる笑みを堪え、酒と一緒に買ってきていた炭酸水を渡す俺を見て遥さんが怪訝そうな顔で見上げる。 「………なんだよ」 「何でもないですよ。シャワーしたらもう少し良くなるかもしれないですよ」 「ん…」 怠そうにベッドから起き上がった遥さんが床にぺたんと崩れ落ちた。 「な、なんで?」 驚き俺を見上げる顔を見て堪らず噴き出した。 横抱きに抱き上げて脱衣所で降ろす。 俺に縋りつきながら唯一身につけていた下着を脱ぐ遥さんを見ながらも笑いはまだ収まらない。 「ほら、昨夜激しかったから」 俺の言葉に遥さんの顔と耳がかっと赤く染まった。 「激しかったのはお前だけ!だろ………いや、たぶん?」 「ははっ!」 「笑うな!」 俺の背中を押し脱衣所から出す遥さんを振り返りつつ言葉をかけた。 「来年のXmasも家でしましょうね」 「するか、ばーか!」 風呂から出た遥さんはベランダをチラッと見て着替えに寝室に消え、仕事に行くギリギリまで寝室から出て来なかった。 昨夜洗ったラグがベランダで朝日を浴びていた。

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