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※誰にも渡さない。
短く荒い呼吸を繰り返す遥さんにキスをする。
舌を絡め、上顎を舌で擽り、遥さんの舌を吸う。
達したばかりの敏感な身体はどこに触れても小さく押さえた声が漏れ、それがいちいち腰にくる。
固く勃ち上がる乳首を指の腹で擦ると、短く叫ぶような喘ぎ声が反らした喉から聞こえた。
「乳首、好きですよね」
「お前が好きにしたんだろ…」
「そうです。首も鎖骨も乳首も臍も腰骨も内腿や膝の裏も。全部俺が開発した遥さんです」
赤かった顔がさらに染まる。
「……開発って言うなよ。エロおやじみてー」
「何でもいいですよ。俺も……イッていいですか」
濡れた唇が少し開く。
いいよ、と動くのをちゃんと見届けたのかわからないまま、遥さんの身体を反転させ、壁に手をつかせる。
「欲しいでしょ?もっと腰突き出して」
「……っ」
赤い耳が髪の間から覗く。
おずおずと恥ずかしそうに突き出された小さな尻を両手で掴み左右に開くと、まだ、もっとと強請るような濡れた孔が開閉をしていた。
「ばか、そんなに見るな!」
「嫌です。見るし触るし舐めます。俺の遥さんでしょ……俺だけの遥さんでしょ?」
隠れたいほど情けない声が出た。
でもこの人ならきっと、どんな俺も赦してくれる。
骨になるまで、骨になって温かい身体で側にいられなくなったとしても、自分の命が尽きるまで愛して求めてくれる。
「そうだよ。
お前のだよ。
どこもかしこも。
だから…」
後ろに伸ばした手で頬を撫でられた。
「だから、早く俺でイッて……」
俺も欲しいから。
そう言った声は貪りつくには充分すぎるほど魅力的だった。
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