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※誰にも渡さない。

唾を飲み込み、息を止め、温かい体内に入れていく。 「あっ、あ、ぅ、ゆーじ…」 名前を呼ばれるだけでヤバイ。 根本まで埋め込む前に腰を引く。 キツく握られるように絡む内壁に限界が近い。 遥さんの腰を掴み、下から突き上げるように何度も腰を打ち付けた。 何もなくなった事務所。 いつも何かしらの音がして、いつも誰かが話し笑っていた事務所。 その場所で下半身を晒し、発情期の動物のように汗だくでセックスをする俺たち。 「遥さん、そんなにエロい声出してると漏れ聞こえちゃうかもしれないですよ」 絶えず甘えるような声を上げる遥さんの赤い耳にそう囁くと、大きくビクッと身体が揺れた後俺を受け入れている孔がぎゅうっと締まった。 「あぁ、聞かれたいんですか」 「ちが、ばか、違うっ」 お前だけだ。 吐息交じりに遥さんが言った。 キスをしようと寄せた口には指が噛まれていた。 「声を堪える遥さんも素敵です」 「ふっ、も、いぐ、ゆーじぃ」 「…はい」 壁についた遥さんの手がずるりと滑る。 薄い腰を掴んで、尻たぶの形が変わるほど身体をぶつける。 感情があふれる。 好きで好きで、どうしようもない。 大事に大事にしたいのに、時に壊したくて堪らなくなる。 この人はもう俺のモノなのに、 俺にだけ見えていればいいのに。 「ゆーじ、ゆーじ…あっ」 「……出る、出ますっ」 厭らしい粘着音と濡れた音、遥さんの甘い声と獣のような俺の呼吸。 痛いほどの締め付けと収縮に、先に遥さんが達したのを感じながら俺も達した。 性器の震えが止まるまで腰を打ち付け、全てを薄い膜の中に吐き出した。

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