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お好きなように。

思っていたよりたくさんあるな。 と、言うことは、あながち侑司は変態ではないってことになるか…? ソファに座りスマホをスクロールし続ける俺を見て、飽きもせず日課の筋トレをしていた侑司が俺の隣に腰を下ろした。 「遥さん、真剣な顔して何見てるんですか?」 「猫耳」 「へっ?」 「と、手錠」 「はいっ?」 猫耳には何の興味もないが、侑司がメロメロになるんなら………つけてやってもいい。 それより手錠だ。 自由の利かないように手錠されて、侑司の好きにされる。 それを想像したら背中がぞわりとした。 これは………ヤバイな。 侑司より俺が。 「な、なんでそんなモノ……あ、ホワイトデーの?」 たぶん頭の中であれやこれを想像したんだろう、赤い顔をしながら侑司が俺とスマホを交互に見る。 「どうせならお前が喜ぶモノを返したいから」 「遥さん……」 「猫耳か手錠、どっち?」 「ど、どっちか、なんですか」 「あのな、俺の身体は一つなの。穴も一つ。お前のチンコも一本だろが。どっちかにしてくれ」 「え、と、じゃ、じゃあ……手錠で」 さすがダーリン、わかってるじゃないか。 ポチッと購入をタップし、お支払い。 「明後日届くって」 「か、買ったんですか!?」 ソファから立ち上がり伸びをする。 ずっとスマホを見てたから肩と腕が張ってる気がする。 「ちょうど土曜日だな」 「は、遥さん…あの」 赤くなったままの侑司の頬にチューをして、そのまま首に抱き着いた。 「土曜日はプレゼントになってやるから」 「え」 「……お好きなように♡」 放心した侑司をソファに残し風呂に行く。 楽しみにしてるよ、俺も。

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