29 / 32

第29話

 二人、唇を重ねた。  角度を変えたのは、葵の方から。  そうして互いの舌を絡めあい、唾液を交し合った。 「ん……ッふ……」  ぴちゃくちゅと水音が鳴る。  それだけで、昂ってきてしまう。  ベッドに横になり、服を着たまま前を擦り合った。 「綜大、もうこんなに硬くなってる」 「お前だって」  くすくす笑いながら、腰をやった。  やがて綜大の息が荒くなり、もどかしげに葵の制服を剥いだ。 「綜大も脱いで」 「恥ずかしいだろ」 「僕は裸にひん剥いておいて?」  これ以上葵の機嫌を損ねないよう、綜大は部屋着を急いで脱いだ。

ともだちにシェアしよう!