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第11話

 これは戦いでもないし、命を懸けるようなことでもないじゃないか、とぶつくさ言いながらも、アロイヴはルカスの衣服を緩めていった。  襟元のタイをほどき、シャツのボタンをはずす。  靴を、ソックスを脱がせる。  そこで屈めた身を起こそうとしたアロイヴの服の裾を、ルカスはもう一度掴んだ。 「あと、ここも」 「……」  腰に手を当てる、ルカス。  アロイヴは一つ息をつくと、彼のウエストを締め付けるベルトをはずし、下服を緩めた。  と、その時。

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