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第6話
ああ! 憧れの森先輩が、この作品の筆者だなんて! 夢みたいだ!
ああ! 期待の新人が、この作品に目をつけていたなんて! 悪夢だ!
「登場人物の心情が、細やかに書かれてて。それでいて、物語の軸は骨太で雄大で。読んでて飽きませんでした。何度も何度も読みました」
「う……。でも、ちょっと感情的に書きすぎたかな、なんて反省してるんだ。今は……」
そんなことありません、と忍は身を乗り出した。
「何でも綺麗ごとで済ませる今の時代、こんなに熱い描写ができる人って、そうそういないとおもうんです!」
「あ、ありがとう。ちょっと顔、近いかな……」
詰め寄らんばかりの忍に、俊介は弱気な声をかけた。
綺麗な顔立ちの忍だが、これだけ接近されると怯む。
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