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第9話

 当時2年生の俊介は、進学か就職かに悩んだ。  進学して、もっと勉強したいという気持ち。  就職して、早く独り立ちしたいという気持ち。  二つに割れて揺れる気持ちは、そのまま作品に現れた。 「でも、どっちも選べなかったんだよなぁ」  そんな俊介は、進学する生徒と就職する生徒の両方が在籍するクラスへ進んだ。  もう、3年生の4月だ。  本当に、そろそろ進路を決めないといけない崖っぷちなのだ。

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