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遠くで雷が鳴っている。 「う、うそだろ……そんなとこ、まで……?」 居心地のいいソファに仰向けになった岬はもどかしげに仰け反った。 両足の狭間には意味深に動く志摩の頭が。 「ひ……っ」 鼓膜まで濡らすような水音を立て、これまで誰にも明かしたことのなかった淫唇に口づけてくる同種のクラスメートに岬の吊り目は湿りっぱなしだった。 ネクタイは外されて、はだけた半袖シャツ。 外気に曝された褐色胸の突起は両方とも湿り気を帯び、欲深げに芽吹いて、今にもはち切れんばかりに膨らんでいた。 耳たぶには浅い歯形が。 下腹部で反り返る純潔ペニスも満遍なく湿り渡り、露骨に力む先端は透明なカウパーで一段と艶めいていて。 「あ……!」 一番、丁寧に執拗に長々と志摩にご奉仕されているインサバスの蜜孔はとろとろに濡れそぼっていた。 何から何まで純潔をキープしていた岬だが。 志摩にリードされ、あれよあれよという間に流されて。 主だった性感帯に痕をつけられた。 まるで所有のマークさながらに。 「ぃ……!?」 尖らされた舌の先をゆっくり捻じ込まれて岬は全身を戦慄かせた。 「おい、志摩ッ……ちょっとは手加減しろよな……ッ」 肘掛けにクッションを立てかけ、そこに頭を預けていた岬が涙目で喚けば、床に座り込んだ志摩は上目遣いに頭上を見やった。 悔しげに涙ぐむ吊り目を見つめたまま、双球の真下で剥けかけているクリトリスを舐め上げた。 「あ」 何から何まで初めてで不慣れにも程がある快感に岬は下半身を竦ませる。 「ちょ、待っ」 さらに剥くように志摩は立て続けに舐めた。 ご奉仕に忠実にコリコリと膨れ育っていく肉芽。 「あ、あ、ぁ、あ」 小刻みに蠢く舌先。 さらに溢れ出した愛液。 まだ捨てきれない羞恥心、脳天まで溶けそうな恍惚の板挟みになって、岬は殊更喚く。 「ばッ……ばかばかばかばかッ、なんか言えッ、無視すんなーーーーッ!!」 黙々とご奉仕に励んでいた志摩はムードぶち壊しの喚き声に苦笑するでもなく、無表情のまま、岬に尋ねた。 「気持ちよくない?」 ……なんだよ、コイツ。 ……慣れすぎてて余裕綽綽で腹が立つ。 「ここ、感じない?」 生温く濡れそぼったクリトリスを指腹で優しくなぞられる。 「もうやめる……?」 ネクタイをしたままの志摩を岬は涙ながらに睨んだ。 「……やめんな……」 ……志摩のセフレども、毎回こんなきもちよくしてもらってんのかよ。 ……むかつく。 羨ましいって思う自分が、一番、むかつく。

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