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「ああいうのがタイプとか」
「はっ……はぁ……? っ、っ……だから……っ……奥、来すぎだって、ば……」
「周りと同じ、極々一般的な審美眼持ちなんだな、お前も」
「ぁ、ぁ……ぅぅぅ……」
とうとう中指と薬指の根元まで呑み込まされて岬はきつく唇を噛んだ。
ミチミチと締まる膣奥が意地悪に突かれ始める。
押し出そうとする肉圧に逆らい、悶々と収縮するナカをねっとり掻き回された。
「ひっ、ぃっ、ぅっ……っ……っ……じゃ、ねぇ……っ」
「うん? 何か言った?」
涼しげな顔をしてエグイ指ピストンに興じている志摩の手に、岬は、全力で爪を立てた。
「タイプじゃねぇよッ、あんな自己中ヤローッ、一緒に飯食うだけで限界だ!!」
妙な勘違いをさせまいと必死になって回答すれば志摩は小さく笑った。
初体験には酷だった指遣いが緩やかな動きに切り替わる。
腹側をやんわり撫で、細やかな振動を送り込み、秘められていた性感帯を暴き立てていく。
「んんん……っ」
健やかに育った体を張り詰めさせ、岬はすぐそばにある志摩の双眸を薄目がちに一瞥した。
「ほんっと……しつけぇ……志摩って、いつもこうなのかよ……? 相手のこと、こんなしつこく構ってやるのかよ……?」
答えずに丁寧に指を動かし続ける彼に首を竦め、上下とも唾液塗れになった唇まで弱々しげに震わせ、本音をポロリ。
「ずりぃ……」
志摩の指姦がピタリと止まった。
「お前に選ばれた奴ら……うらやましい……」
そっぽを向いた岬の目尻からこめかみへ、とうとう氾濫して零れ落ちていった涙。
慌てた本人が拭うよりも先に志摩が唇で掬い取った。
互いの顔が今までにない至近距離に近づいて吊り目を見開かせた岬に淡々と言う。
「いちいち可愛い奴」
一瞬で逆上して言い返そうとしたヤンキー淫魔であったが。
志摩にそのままキスされて見事にかたまった。
唇の純潔を不意討ちで奪われて驚いている暇もなかった。
さも当然といった風に口内に滑り込んできた志摩の舌先。
溜め込まれていた微熱をそっと撹拌し、突然の訪問に動揺している岬の舌に擦り寄り、絡みついてきた。
「ん、ぶ」
唇の狭間でクチュ……と水音が立つ。
顔を斜めに傾けた志摩から食まれるようなキスをされた。
「んっ……ン……ぅ……っ」
おっかなびっくり岬も絡ませれば、さらにかぶりつかれて、舌の付け根辺りを舐め擽られた。
「っ……は……っ……っ……」
……やべぇ。
……口んなか、蕩 ける。
それに志摩の指が……俺のアソコでずっと微弱に動いてて……なんかすげぇゾクゾクする……。
岬は志摩相手の初キスに夢中になった。
指と指もしっかり絡ませて手を繋ぎ、宣言通り、自分の全てを彼に捧げたくなった……。
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