109 / 112

0-13

まだ全て沈め切っていない段階で腰を浅く動かす。 今にも蕩けそうな蜜壺を貪欲に怒張するペニスでゆっくり掻き回す。 「なぁ、岬……お前と一緒に過ごすようになってから、なんだろうな……セフレ相手だと興奮しなくなった」 腹の上で熱源を反り返らせ、(くさむら)に先走りを散らし、陶然と身を捩じらせる岬に志摩は告白を続けた。 「ただ食事したり、図書館で宿題したり、お前といる時間の方がきもちよくなった」 緩いピストンで次第にナカが解れてくると、肉圧に逆らって、奥へ。 隆々と火照る肉杭をとうとう岬に沈め切った。 「あ……!」 「なぁ、岬……俺の話聞いてる?」 どんどんナカへ、叢の感触がわかるまで密着してきた志摩を半開きの吊り目で岬は精一杯睨んだ。 「じゃあ、なんで、いつも俺のこと置いてったんだよ……?」 ……置いていかれる度に淋しかった。 ……毎回、慣れなくて、苦しかった。 「……さっきだって帰ろうとしてたじゃねぇか……」 頭の下に敷いた真白な枕を後ろ手で掴み、胸を大きく上下させ、処女喪失のひと時に微絶頂が連続しているインサバスはそれでも恨みがましげに志摩を見つめた。 病みつきになること間違いない彼の蜜孔に酔い痴れながら志摩は小さく笑う。 「お前に引き留められるの、ずっと待ってた」 「ッ……この性悪!! 嫌な奴!!」 「ッ……今、喚かれたら、締まる」 「俺んなかで窒息しろ!!」 志摩は声を立てて笑った。 ……セフレじゃなくて恋人? ……志摩のこと独り占めできるなんて、今まで生きてきた中で一番、嬉しい。 「嫌な奴でごめん」 上体を倒した眼鏡淫魔は色んな感情がごちゃまぜになっている岬に覆い被さった。 「岬のぜんぶもらったから、岬のぜんぶ、気持ちよくしたい」

ともだちにシェアしよう!