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崩れ落ちそうな身体は静月にしっかり支えられていたが、快楽浸けになった脚が力無くぷるぷる震えていた。 「あ……っ……はっ……、ぁ……し……づき……」 「違う、凌駕って呼ぶんだ」 「り……ょうが……」 「もっと!」 「りょう……が……、あぁぁん……り……凌……駕、り……ょうが」 ぴちゃぴちゃぴちゃ……水音がやらしい……、身体の芯まで突き上げられる衝激から生まれでる欲に、指先まで熱く燃え上がるようだ。 俺の身体は静月によって開発され、静月使用に塗り替えられていた、きっとこんなにも蕩けるようなセックスは誰とでもできない……、俺はもう……静月のいう通りこいつのものだ……。 いや……静月になら何されてもいいとさえ思ってる。 「りょ……がっ……そこ、……やっ……め……あぁん……りょが……はぅ……」 「もっと呼んで……俺の名を」 「り……凌駕……、りょ……がっ……っ……あぁぁぁ……んんん……」 すると、静月はいきなりズルリとペニスを抜き取り、俺を立ち上がらせて正面を向き直させると、俺の片足を持ち上げて、ぬるりと質を増した鋼のようなペニスで、内壁を舐めるように再び挿入させてきた……、ああ……この挿入感が好きだ……、俺を支配するかのようなヌルリとした肉棒……、この圧迫感でもって繋がり、俺はこいつに支配されてるって感じで、より親密度が増すような気がする。 欲に麻痺した潤んだ瞳を覗き込むかのように、静月は俺の頬に手を添えてきたので身体ごと身を寄せる。 「りょ……が……」 今の俺は飼い慣らされた猫のように従順で、喉を鳴らしながら甘い声を出して擦寄るビッチな雌猫だ。 静月のペニスを咥えたまま、喉をゴロゴロ言わせてる猫……。 「どんな顔して俺の名前を呼ぶのか見たかったんだ」 そう言いながら、顔を近づけてくると俺の唇を軽く食んだ。 ちゅ……くちゅり……、それは甘くとろけるようなキスで……。 「俺も……おれの……目の前で……イク凌駕を見ていたい……」 凌駕……、そんな目で俺を見るな……、欲に溺れて溶けそうに熱い身体が燃えるようだ。 「何度も見たろ?葵がそうさせる俺の顔を」 頬に添えられた静月の親指が俺の唇を撫でると、その温もりに皮膚が騒いだ。 「うん……だけどもっと見たい、りょ……が……、はや……く……動けよ……」 俺に回した腕がきつくなると同時に、俺を貫く静月のペニスが質感が増す。 「可愛い声で囁かないで……、無茶苦茶にしたくなる……」 「俺を好きにしていいから……りょ……が……が、欲しい……早く……」 「もう……」 凌駕は苦笑しつつも、俺の腰に添えた手に力を入れた。 苦しいほどお前が欲しい、そして壊れるほどに抱いて欲しい。 お互いの唇から漏れる甘い吐息と、しなやかな身体で抱き合うと、その先の高みを望まずにいられない。 身体の相性は勿論のこと、俺を見つめる凌駕の優しい視線は嘘じゃないと思えた。 この惹き合う力は運命と呼んでいいのだろうか……。

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