目の前に光がスパークした後、全身から力が抜けた。 と、同時に静月から熱い塊が俺の中にドクドクと放たれる……。 前髪が静月の顔を半分覆ってはいたが、快楽に解放された時の表情が、壮絶にエロくて目が離せなかった。 俺の事綺麗だとか言ってたけど、こんなに美しい男を見るのも初めてだと思った。 そのしなやかな身体で……指で……、俺を抱いたのだ……。 出し終わると静月は自分のモノをズルリと抜き出し俺に肌を重ねてきた。 下半身が圧迫から解放されると、物足りなささえ感じる自分に戸惑いながらも、俺は息も上がり放心状態だったので、抗議の声さえ上げれず、覆い被さってきた静月の身体の重さを感じてさえ文句言う気も失せていた。 ただ、静月のつけている香水と汗の入り混じった香りが、フェロモンのように俺の鼻を擽り、心地良くうっとりとさせた……。 そして、しばらくして静月は俺の方を向くと、何故かいきなり俺の肩を噛んだ……。 「痛い！！！」 強烈な痛さに目を見張る。 「何マジ噛みしてんだよ！」 「アメと鞭？」 静月はニヤニヤと笑っている。 「意味わかんねー、なあ、さっさとどけよ、重いだろが！クソ静月！」 「え？　これで終わりだと思ってんの？」 へ……？ いや……もういいから……、こんな濃厚なエッチは一度で十分……。 それに俺十分テンパってるし……、この状況を冷静になって考えたいし……とか思ってると、静月の伸びてきた手が嫌がる俺の顔を自分の方に向けるとキスをしてきた。 頭がぼんやりして抵抗できないのをいいことに、無理矢理舌を入れてくるとくちゅりと音を立てて甘く優しいキスをした……。 舌は緩々と絡まり、口内を弄りながら少しづつ俺の頭を痺れさせる……。 静月はキスが上手すぎる……あっという間に俺の体に熱が宿る……。 そして静月のモノが再び勢いを増してることに気づいて、一緒に果てたつもりなのに俺もまた欲を煽られる。 男に煽られ掘られて……、でもまたイかされそうになってるとか、ああもう……、自分でも嫌になるほどビッチだと認めるよ。 うん……。 「何考えてんの？」 気が付くと俺の心を読んだように、皮肉めいた笑みを浮かべて静月が俺を見下ろしていた。 なので俺の口からは暴言が出る。 「いい加減手を解きやがれ、殺すぞ」 照れ隠しにも程があるだろう……、自分でもわかってはいたが静月も当然わかっていた。 「強がりも今の内だけって知ってるよ……、可愛い葵」 静月は笑いながら耳元でそう言うと、再び耳を舐め回した。 「うぁ……っ……」 思わず声が出たじゃねーか、息を吐きながら舐めるのやめろ。 「もうホント可愛い」 静月は俺の上に全身で被さり両手で俺の縛られた腕を掴んだ、なので身体が密着してお互いのモノが擦れ合う。 おまえビンビンじゃねーか！ まあ、俺もだけど……。 「ねぇ、俺のもっと欲しくない？」 「ねーよ」 欲しいだなんて死んでも言わねーわ！ 「でも俺が葵を欲しいんだよね」 欲を孕んだ瞳で俺を見ながらそう言うと、今度はあっさり腕のネクタイを解いてくれて、暴れて擦れ赤くなった手首をそっと舐めた。