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第20話
その仕草が酷くセクシーでゾクゾクした。
そして俺の皮膚が、これから行われるだろう行為への期待に騒めいた……。
ああダメだ……、到底今の俺には静月を拒むことなんてできやしない……。
どんなに嘲られようが……、この欲を解放したくて仕方無かった……、例え相手が静月だろうと……。
完全に頭がイカレてしまったようだ。
なので信じられないことに、どうしようもなく静月を抱きしめたくなって、手を伸ばして引き寄せると自ら唇を差し出し舌を絡めた。
当然、静月は満足気に微笑み、キスはより深く息が出来ないほどに激しくなった。
唾液が混ざり合い溶け込みながら俺の唇から零れたが、静月はそれを舌先で舐め上げ、再び俺の口内に舌を挿入してきた。
くちゅり……、ちゅ……、ああ……トロけそうだ……、全身が麻痺してゆく……。
もう既に静月を拒むことなどできず、次から次へ煽られ湧き上がってくる今まで知らなかった最上の欲を、どうしようもなく切望した。
それでも僅かばかりのプライドの欠片が残っているのか、先走りが俺の腹を濡らしているのを見て羞恥に顔が染まる。
「可愛いな葵……」
よりにもよってライバルだと勝手に決めつけていたこのイケメンの前で、かなりの醜態を見せつけているのに、それよりもこの快楽のてっぺんを思い起こして胸が高鳴った。
静月は俺の髪に指を絡ませながらキスを首へと移し、優しく唇を落としながら舐め回す。
そのキスにより全身が騒めき皮膚の細胞がさわさわと開いてゆく……。
静月の舌が俺の一番敏感な耳を舐めた時、肩がビクンと上がった。
「や……め……」
「ん……どうして?違うでしょ?もっとやって欲しいんでしょ?」
そこはだめだ……、俺の一番敏感なところ……。
でも言葉より身体は素直で……。
「ここ特に感じるよね?」
静月は瞳を輝かせながら、そう言って態と耳を舐め回した。
俺の身体の震えは全身に移り、魚のようにピクピク跳ね上げた。
「やめ……」
抗議をしようと口を開いたら舌を差し込まれ、口内を弄られる。
「ん……ぅ……ん……」
この快楽に溺れそうで……、少しだけ怖かった……。
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