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第21話

「思った通りだ……」 静月は嬉しそうにそう言いながら微笑んだ。 「……何……が?」 「葵の身体全身が性感帯のようだ、どこにキスしてもピクピク跳ねて良い反応」 うぐぅ……、そんな筈いこと言うな! 恥ずかしさのあまりその意地悪な言葉に少しだけ正気を取り戻した俺は、起き上がろうとして反対に身体を持ち上げられたと思ったら、静月の上に乗り上げてしまう始末で……。 しっかりお互いのそそり勃ったモノを下半身に感じて、頬が熱くなるのを感じた。 静月が俺の前髪を掻き上げながら言う。 「葵……キスして?」 「やだね、誰が野郎なんかにキスするか」 「もう……、素直じゃないね」 静月は言葉と裏腹な俺の身体を知っていて、何もかも承知でクスリと笑った。 「おいで……ほら……」 長く形の良い指が俺の頬を包み、顔を引き寄せた。 「…………」 俺は真っすぐに向けられた静月の全てを見透かしたような瞳に、抵抗する気も失せて促されるままにキスを落とした。 ああもう……俺って……なんでこうなるの……、理性と行動が一致しないジレンマで歯痒かったが、唇を優しく食まれ、舌先がぬるりと絡まると、その先から薬を盛られたように欲が沸々と沸き起こり、どうしようもなく静月が欲しかった……。 もう完全に理性が吹っ飛んでしまった俺は、貪るように静月の舌に自分の舌を絡めた。 静月の手が俺の腰を掴むと、そこから熱が身体中に広がり堪らなく下半身が疼いた。 「は……ぅ……」 もっと密着したい……、もっと……もっと……。 「ここに挿れて欲しい?」 静月の手が股の内側を撫でると腰がピクリと動いて敏感に反応した。 「ね……ぇよ…」 だけど言葉は裏腹だ。 「葵、素直になりなよ」 「う……うるさい……」 クソッ……、静月の余裕が癪に障る。

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