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「この前はよくも友達を痛めつけてくれたね?今日はおまえの番だ」 誰かが俺の肩を蹴り、仰向けにさせたのでぼんやりした視界に怒りに満ちた潤の顔が映った。 そして潤が仲間に合図すると、その中の二人が俺の脇を抱えて強引に立たせたので頭がクラクラした。 「死ね」 潤がそう言うと、俺は数人の仲間にサンドバックのように何度も殴られた。 もちろん反撃どころか腕も上がらないし、足もフラついて今にも倒れそうだった。 ドスッ、ボコッ、ドスッ……、身体を殴られる鈍い音がする。 痛って……っ……ぇ。 グハッ……、きついなこれ……吐きそう……。 どうせなら意識飛ばしてくれ神様……。 「……やめて……っ、じゅん……さま、もうやめて……!」 由紀ちゃんが泣き叫んでいる。 「黙ってろ、ビッチ!」 パチーン! 潤は由紀ちゃんの方を振り向くと、頬を思いっきり殴った。 酷でぇ……。 「無様だな、気失うんじゃないよ、お楽しみはこれからなんだからね。殴るだけじゃ気が済まないし、これで終わると思ったら大間違いだ。おまえのアナルから凌駕が目をそむけたくなるように、使い物にならないくらいフィストしてガバガバにしてやる!」 まじか……。 潤はどこからか出して来たビニールの手袋を自分の手に嵌めた。 何する気だよ……? 「僕の腕を舐めな!アンアン言わせてやるよ!」 そう言いながら腕を俺の顔に突きつけて来たので顔を背けたら、髪の毛を引っ張られて正面向けられる。 「ほら、舐めなよ、少しでも滑りよくしとかないと痛いよ?」 狂ってるこいつ……。 マジで正気じゃねーだろ! その手を俺に突っ込もうっていうのか? いやいや、無理、無理!!! 無理だろーよ! 「さっさと舐めな!」 俺は無理矢理ビニールを嵌めた手を舐めさせられた。 ほんと気分が悪い……。 「ああ気持ちいいな、お前も樹のように僕の目の前から消えてくれ!」 誰だよ……樹って……。 「その顔は知らないようだね、教えてあげるよ。樹は二年前俺から凌駕を奪った奴さ、僕が凌駕と会えない時にコソ泥のように凌駕に近寄って来た奴だよ。もう少しで死ぬとこだったのに惜しい事をした。でもまあ、僕の目に入らない外国行っちゃったから許しちゃうけどね、残念なのはこの手で息の根を止めることができなかったことかな」 「おまえ……頭おかしいん……じゃない……のか?」 「人を愛するってことはそういうことだよ?死ぬか生きるかそれだけ」 「アホか……、勝手に死ね!」 ゴッ! 潤に頬を殴られた。 クソォ~、反撃できない自分が悔しい! いつもなら軽く殺せるのに! 「ふざけんな……、だいたい静月を振ったのはお前の方だろうが?」 「ああ、あの件ね。僕は元々先輩と付き合ってたんだけど、当時学園人気ナンバー1の静月と付き合ってみたかったんだ。ちょっと味見?したかっただけなんだけどさ、それが本気でハマっちゃってさ、思った通り凌駕とのエッチは最高だったよ、僕は心も身体も一気に落とされてしまった……」 そう言って、潤は何かを思い出しているかのようなうっとりした表情をした。 想像したくは無いが、妄想は湧く、どんどん湧く……。 あの静月がこんな奴と付き合ってたなんて腹が立つ、あいつも澄ました顔して案外見る目ねーな。 バカ野郎……。 なのですげぇ気分は悪いが、その後の二人がどうなったのかちょっとばかり気にはなる。 でもまあ、よくもこんなに洗いざらいペラッちまうもんだな、てか、喋った後で俺が口を割らないようマジで殺す気か? さっきの話を聞いてるとやりかねないな……。 こいつ狂ってる。

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