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「樹ったら、踊り場で人形のように転がってたよ、腕とか足とかねじ曲がっててさ、あの無様な様子ときたら笑っちゃった」
なんだと……、一歩間違えば殺人じゃねーか!
「クズ野郎が……」
「ああ、ダメだよ、僕に対してそんな暴言は。君だって生きてらんないから」
再び潤は声を出して笑った。
やっぱこいつ狂ってる……。
「凌駕が執着してるおまえをみんなで回してから、その後二度と使い物にならないようフィストしてやる、例え運よく生きてたとしても凌駕に会えない身体にしてやるから」
気分悪い……、吐きそうだ。
そんでもって、さっき何か飲まされたドリンクのせいか身体が熱い。
「顔が赤いね」
潤はニヤニヤしながら俺の顎を掴むと、顔が良く見えるよう乱暴に動かした。
「効いてきたようだね」
「何飲ませやがった……」
「淫乱のお薬」
そう言って、潤はニヤリと笑った。
「そんな偉そうな顔してるけど、すぐに泣いて挿れてと懇願するするさ、強い薬だからね、凌駕のお気に入りがどんな声で啼くのか楽しみだ」
最悪だ……、身体は怠いし頭がぼんやりしてきた。
吐く息さえも熱がこもって声が出せない……。
「僕から凌駕を奪ったおまえなんか、死ねばいい!」
バッチーン!
そして俺の頬を思いっきり殴りやがった。
可愛い顔してどす黒い一面を覗かせた潤は、ゾッとするように冷酷な顔で言い捨てた。
くそっ、くそっ、くそぉぉ……!
薬盛られてなきゃこいつら一人でも十分倒せるだろうに、悔しすぎるぜ。
この場から逃げたくても、相変わらず身体は動かないから使い物にならない。
誰か……助けてに来てくれないかな……いや……誰もいないか……、ここに居ることさえ誰も知らないだろう……、チクショウ……みんなの忠告守ってればこんなことには……。
ほんと、バカ野郎だな俺って……。
静月……。
ふと思い出してしまった……、今頃何してんのかな……。
あんなに冷たくあしらわれ都合よく遊ばれたのに、こんな窮地でも思い出すなんて俺もアホだよな……、どんだけ本気になっちまったんだよって話。
この俺を散々振り回して、身体を玩具にされたけど……人生で一番の快楽を体験できた。
ビクッ。
やべぇ……、想像しただけで俺の息子ちゃんが反応しちゃったぜ。
殴られて薬盛られて身体はぐだぐだなのにチンコおっ勃てて、なんて情けないんだ。
俺も最低だけど、俺以上のクズ野郎だあいつは。
でも今、一番会いたいのは……おまえだ静月。
あの眩しいほど綺麗な顔が恋しい……。
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