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「そうだね、じゃあ俺は葵自身と共有しよう、だけどそれだけだ。他の誰にも触らすな」
……ん、俺は俺のモノだけど……なんか意味わかんなくなってきた。
まあ、いいや……それより、静月が俺の乳首を舐めているのが気になる。
ちゅぱ……ちゅっ、ちゅぱっ!
ぐぐぐっ……っ……やめろぉぉ……はぁ……あっ……。
「あっ……あぁぁ……っ」
わざと音を立ててるのがわかる。
それがすげぇやらしくて、興奮した俺は敏感に反応して静月の肩を持つ指が震えた。
「ん……あぁ……あぁぁ……あん……や……め……っ、あっ……ぁぁぁ……ん」
身体中舐め回し、乳首を指や舌で弄り回しながら俺に火をつける。
しかし、一向にそこから進む気配がないので、じらされてたまらなくなってきた。
あんなに突っぱねてた俺はどこ?
いや……、もう、あっさり降伏してるわ俺。
気持ち良さには勝てない。
「し……ずき……あぁぁぁ……ん……あっ……はっ……はぁ……」
「どした?」
顔が笑っている。
てめーわ!
「はや……く……っ……」
「早くなに?」
殴りてー……。
あっさり攻略の俺自身も殴りたい……。
「ちゃんと言わないと分からないって、いつも言ってるでしょ?」
「ほんとマジ……きらい……いつもそんなこと……ばかり……言って……」
「俺の事必要でしょ?」
「ん……あぁぁ……ない……ひつよ……じゃ……ない!」
「まだそんなこと言うの?」
舌で口の中を、指で俺の中心を掻き混ぜている。
快楽に犯され続けて気が狂いそうだ。
「あぁぁ……あっ……はっ……あっ……やっ……あぁ……ん……やっ……め……」
身体がふるふる震えている。
こんなに俺が限界なのに、それを見て静月が楽しんでると思うと悲しくなってきた。
「ごめん葵……、可愛いからつい虐めたくなっちゃうよ」
そう言いながら、目じりにキスをし舌先で涙を掬い取った。
「マジ……嫌い……」
「俺は大好きだよ」
「だったら……はや……く……」
「限界?」
素直に頷く俺を見て、静月は満足そうだ。
「う……ん、も……げんかい……、はや……く……」
「わかった。深いとこまでね……」
恥ずいわ……、だけどその言葉に俺はやたら興奮した。
早く、早く、俺の中に入ってきてお互いの体温を感じながら、精液が枯れ果てるまで愛し合いたい……静月と。
静月は俺の脚を持ち上げると、ゆっくり中へ挿入してきた。
あぁぁ……っ……。
静月を感じる……、その温もり、硬いチンコが俺を征服するような圧迫感の中で、やっとひとつになれたような嬉しさで心がいっぱいになる。
「痛い……?」
「違う……、なんかすげぇ久しぶりで……おまえとひとつになれたというか……もう、こんなことないかと……思ってた」
「葵……、身体の関係だけじゃなく、俺のこと好き?」
「好き……だよ、おまえがごちゃごちゃ言う前から、気が付いたら……ずっと前から好きだったような気がする……」
静月は俺の答えに満足そうに微笑みながら指先にキスをした。
そしてゆっくり腰を動かし始めた。
「あっ……あぁぁぁ……ッ……」
まだ、肝心なこと聞いてない!
今聞かないと、欲にまみれたら聞きそびれる。
「し……静月は……、俺の事本気……?遊びじゃ……なくて……あっ、あっ……あん……」
動くなっつーの!
静月の本心が聞きたいんだってば。
そんな俺を察したのか、静月が動きをピタリと止めた。
誰でも夢中にさせるような、ちょっと輝いた瞳が俺を見ている。
「遊びだったのは……、無理矢理葵を抱いた日だけだ。だけどあの日以来、俺は葵に夢中になったよ……」
まじか……、ぐふっ、嬉しいかも。
いや、かなり嬉しい!
「そして恋をした」
え……?
「愛してる葵」
息が止まるかと思った。
「……静月」
嘘じゃないよな?
だけど疑い深い俺。
あ……愛……してる……だと?
今までの経緯から、ちょっと信じられないよな……、またからかってんじゃねーのか?
「少しは信じて」
「だって……、今までお前に振り回れっぱなしだったから……そう言われても……」
照れもあって素直になれないバカな俺。
「でも今説明聞きたい?こんな状態で?」
二人の繋がりを指さして笑った。
「いや……いまは……いい……あとで……」
どっちも俺にとってはすげー大事だけど、今はそんなこと言ってらんないくらい気が狂いそうに、静月を求めて腰がヒクヒク動いている。
「だよね。その熱を取らないと苦しいだろ」
俺は素直にコクコクと頷いた。
「俺も限界、この瞬間を夢にまで見てたから……」
痛みというより静月の体温を感じる暖かいチンコが俺の中にあると思うと、ずっと欲しかった繋がりに満足感が半端なかった。
俺の気を紛らわすように顔中キスの雨を降らす静月……、いつの間にか押さえられてた手首は自由になっていて、俺は静月を両腕で抱きしめた。
スン……と静月の懐かしい匂いを嗅ぐと心が落ち着いた。
「好きだ……静月……」
「俺もだよ葵」
「動いていいよ……いや……動いて……、俺は静月のモノだから……好きにしていい」
「嬉しい事言ってくれるけど、今の俺は葵を喜ばせることしか考えてないよ」
そして静月はクスリと笑って腰をゆっくり振り始めた。
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