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身体の中を何度も、何度も擦られ、ズンズン奥まで進入してくる硬いチンコに揺さぶられる振動で、欲を掻き混ぜられて全てが溶けそうになる。
「あぁぁ……っ、はっ……ん……あっ……あぁぁぁぁ……はっっ……あっ」
打ち付ける静月の身体も熱く燃えている。
「葵……ちゃんと息をして……」
「あっ……っん……つ、きもち……い……から……あっっ……あぁぁぁ……ん……っ」
「俺を見て……」
静月は俺の顎に手を添えて、自分の方に向かせた。
ゆっくり開けた瞼に、それは綺麗な静月の顔が映った。
「俺の目を見ながらイク葵の顔を見たい」
胸がキュンとなる。
「バカ……ドキドキさせん……な……あっ……あっ……ん……し……づき……っ」
容赦なくピストンされて、声がまともに出せない。
「凌駕だ、頼むから名前で呼んでくれ」
静月の指先が顎から唇へ移って来たので、俺はそれを口に含んでしゃぶると、静月の目が欲に燃えたのを見た。
「その、かわいい唇で俺の名まえを呼んで……」
「あ……愛してる……凌駕……」
すると、静月は誰も逆らうことなどできない王様のように満足気に微笑んだ。
こんちくしょう……、その笑顔俺以外の奴に見せるなよ、絶対いちころで誰もが落ちるはず。
「俺も、愛してる」
「りょ……が……、もう俺の……側から離れるな……」
静月が声を出して笑った。
「葵、それ俺のセリフだから、フラフラよそ見するんじゃないよ」
「じゃあ……捕まえ……とけよ……あっ……あぁぁぁ」
凌駕はフッと笑ったが、腰の突きは半端ない。
奥までガンガン突いているので俺は息も途切れ途切れだ。
「どっちにしろ身体は正直だから俺から離れられないだろう、それに心も奪ったし」
耳タブを甘噛みしながらそう囁いた。
「あぁ……んんっ……、そう……だよ……凌駕……じゃないと……俺の身体は……こんなにも……あっ……あっあぁぁぁ!」
「こんなにも?……なに?」
「こ……なにも……誰……とも……感じ……ない……、あっ……やめ……っ、りょ……がっ……」
俺は腰を持ち上げられ、更に深い角度に挿入されて、ああ……気持ち良過ぎるぅぅぅ……。
「二度と他人にこの身体を触れさせるな」
「あっ……あぁぁぁぁ……っ……はっ……ん……あっ……あっ……あぁ……」
うんうんと、頭を振って返事する。
「凌……がぁ……やめ……はっ……ふっ……っ……」
「返事は?」
「う……うん……う……ん……あぁぁぁっ……いや……やめ……っ、気が……狂う……あぁぁぁぁ……っ」
俺は苦しさのあまり凌駕の首に手を回し、身体を引き寄せ自ら舌で唇を抉じ開けキスをした。
返事はこれだ……、凌駕……おまえが欲しい、もっと、もっと……いっぱい欲しい。
苦しい程、欲しいんだ。
「葵……焦るな……ちゃんと息をして、苦しそうだよ。俺はここにいるから……」
「凌駕……、俺はおまえだけのものだ……、クスリを盛られてなくても……、俺の頭の中はおまえのことしか……考えられない……」
凌駕は微笑みながら頷いた。
「あっ……あぁぁ……、俺……もぅ……ダメ……、頭ヘンに……なりそう……りょ……が……」
カウパー液が自分の腹を濡らしているのを見て興奮し、そして静月とひとつになっている……、そう思うだけで心の底から幸せだった。
「あぁぁぁぁ……っ、あっ……ん……ぐ……」
「葵をここで最初に抱いた日から、俺は葵の虜だったよ……」
「……え」
「あの日、俺は葵に恋をしたんだ……」
心臓がバクバク音を立てている。
静月が俺に恋をした?
嬉しい思考を追い打ちかけられたかのような振動が身体を貫いた。
「うぐっ……あぁぁぁぁぁ……はぅ……し……づき……あっ……ああぁぁん……」
何この幸福感……、心が通じ合うとこんなにも幸せなのか?
頭も身体もふわふわと雲の上にいるような感覚。
そこにピストンが加わり、蕩けそうになる……。
「やっ……あぁぁ……ん……はぅ……あっ……あっ……あぁぁぁぁん……」
「何度も……この……瞬間を夢にみたよ……葵」
「おれ……も……、ずっと……あっ……あぁぁっ……ん……りょが……の……こと……考えてた……っ」
硬く熱い塊が俺の中を掻きまわす快楽に、気が変になりそうになる。
ピリピリと全身に電流が走り、皮膚が泡立つ感覚……。
「あぁ……し……づき…………っ」
「凌駕って言え……葵……」
気を抜くとすぐ戻る名前……、あんなにも憎んで恋した名前に……。
「り……りょ……が……、りょ……が……すき……だ……っ……あぁぁぁぁ……っ」
「……俺も……好きだよ……」
俺は手を伸ばして凌駕にキスをねだった。
すかさず顔が近づき、食むようなキスが降りてきた。
「あっ……ふっ……ん……」
ちゅ……、くちゅ……じゅる……、口から唾液が零れる。
息ができないくらい感じ過ぎて、呼吸が苦しい……。
「葵……、大きく呼吸して、慌てなくていいから、俺はここにいる」
「ふぁ……ん……っ……」
急がないと凌駕がどこかへいってしまう……そんな恐怖に襲われていたのかも知れない。
これは夢か……?
凌駕は気まぐれで……、俺を抱いたら次の日は誰かを抱いてるかも知れないと思っていた。
「葵……、俺を見て」
「りょ……が……、どこにも……行くな……」
「どこにも行かないよ、これからはずっと葵の側に居る」
「よかった……」
「安心しろ、寧ろ葵が嫌がるほど束縛してやる」
「うん、俺……凌駕じゃなきゃだめだ……、凌駕になら……何されてもいい……」
俺を貫いている硬いペニスがピクンと跳ねた。
「あっ……ん……っ……」
「ほんと、普段の澄ました顔からは想像つかない返事にゾクゾクするよ、早く俺にイかされて、とろとろになる顔が見たいよ」
「じゃ……あ……はやく……っ……はや……んぐっ……っ……」
言い終わらない内に、凌駕のピストンが更に激しくなった。
「あっ……あっ……あぁぁぁっ……ん……はっあ……あぁぁ……だめ……も……」
内壁をズンズンえぐる凌駕のペニスが、熱く強硬に俺を揺さぶった。
「はっ……っ……はぁ……ん……あっん……きもち……いい……すげ……きもち……いい……あぁぁぁぁ……っ……」
ハッ……ハッ……、ツ……ハッ……、お互いから漏れた息と、身体がぶつかるやらしい音が、広い室内で恥ずかしくなるほど響いていた。
好きだ……、すげっえ凌駕のことが好きだ。
そう俺は心の中で何度も連呼していた。
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